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KAC2023第4回エントリー作品「夜を歩く。最後の夜を。」創作ノート

 今回のお題は「深夜の散歩で起きた出来事」。前回の「ぐちゃぐちゃ」に比べればとっつきやすい。

 いつものように「シリーズ松映物語」古書肆泥蓮洞と絡む777字縛りの幻想即興掌編として頭を巡らせる。最初に考えたのは小泉八雲「むじな」(のっぺらぼうの話)をなぞるホラーテイスト、しかし夜の松映を歩く描写を考えるうちに、松映を離れる青年の話にしようと趣向を変えた。松映で生まれ育った高校生が大学進学で街を離れる場面で構想、考えるうちに県外出身者が澄舞大学で四年間を過ごして去る形に変更。ここで第一話の竹下先生が指導に悩んだ学生に当てはまり、よしよしと書くうちに制限字数の中でおばあちゃんとの交流が描写の中心となって完成。

今回主人公が歩いたルートは、こんな感じでイメージしている。3.8kmの道のり。夜といってもせいぜい22時くらいのイメージで書いたけど、お題は「深夜」なのだよね……まあいいか。

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