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KAC2023第5回エントリー作品「美と陶酔」創作ノート

今回のお題は「筋肉」。777字縛りで古書肆泥蓮洞が登場する即興幻想掌編小説・シリーズ「松映物語」も5話目になる。以下、創作過程の覚え書き。

筋肉かあ。なんか筋肉にうっとり陶酔する様子を描写したいな。生々しいエロは避けたいし、うーん。彫刻を彫る女性の話にするか。

シリーズは小泉八雲(泥蓮洞主人のモデル)と絡めたい。彼は焼津で水泳したり鍛錬してたイメージがあるな。調べて見ると小泉八雲記念館に彼が筋トレに使っていた鉄亜鈴が展示されていると。ギリシア人を母に持つ彼は、キリスト教倫理観にとらわれないギリシア彫刻の筋肉美に魅惑されたと。いいねえ、彫刻と繋がった。

■小泉八雲記念館企画展「ラフカディオ・ハーンとギリシャ もうひとつのルーツと受け継がれる精神性」リーフレット(画像も参照)

https://www.hearn-museum-matsue.jp/archives/greece110/documents/pressrelease.pdf

ただ彫刻だと登場人物一人で没入する感じだな。誰もいないところで大胸筋に頬を寄せる……悪くはないが777字で完結する掌編としてうまく作れるだろうか。彫刻じゃなくてトルソーのデッサンという手もあるか。ただちんこはいらんなあ。お、「フォーンのトルソ」というのが首から上と股間を含む下半身を省略した筋肉胴体だな。ではこれのデッサンの場面。主人公は高校生あたり? でもまだ未熟だしなあ。では美術部顧問の教師を主人公に。

そういえばシリーズの過去作との連携も作りたかったんだ。第4回は第1回と繋がった(竹下先生と学生)。第5回は第2回か第3回と繋げるとして、第3回のかあちゃは京都住まいだから松映の高校教師には繋がらない。すると第2回の真弓が高校教師だったという設定で。

とまあここまでを、12時の出題以降家業に勤しみながらぼんやり考えていた。20時過ぎからパソコンに向かい執筆開始。2時間で777字におさめて脱稿。

KAC2023も残すところ2回。シリーズ「松映物語」がどのような幕引きになるかはまったく読めない(お題に応じた即興だからね)。

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