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沼蛇の魔女34:ロマンスの気配?

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沼蛇の魔女と石の巨人 第34話 穢霊騎士団(その1)

 前回までと役者を入れ替え、ここから数回はメネフたちのパーティが活躍するターン。そして引き続き新規参入キャラ・アグネスを大きくフィーチャーしていきます。

 実戦本格参加の前に、アグネスの腕試しをしておこうと言い出すメネフ。「この男、あいかわらずうまいこと言う&やるなぁ」と思っていただけたら、作者の私としては大成功。皆に馴染まないアグネスをなだめすかすその手練手管が見どころ。

 そしてそのアグネスはと言えば……ん?実は案外「ちょろい」のか?という描写を少し。
 これまでのところ、本作に「恋愛要素」は極めて薄いです。もちろんオーリィとテツジの間に主従関係を超えた男女の感情はあります。ただまぁなんというか、あの二人の間柄は逆に「すでに深く慣れ染めた夫婦」みたいなもので。「恋の芽生え」とか「心が通い合う過程」とかいう「恋愛物語としておいしいところ」は実はすでにすっかり卒業済み。

 なのでそういうものをもし書こうとすれば、新たに別のカップルを設定するしかない。そしてメネフとアグネスはポジションとしてまさにピッタリです。
 ちょっぴり不良っぽいすかした(でも本当は実のある)二枚目の若者と、コチコチ堅物少女の出会いの物語……ここはもう、ありがちに敢えて乗るしかない。シチュエーションとして実においしいと思うわけですが。

 ただしさじ加減が難しい。あんまり急にくっつけてもどうかと思うし……実は今回はちょっと勇み足だったかも、などと作者としては心配中。

 さて一方、そんなアグネスに対してシモーヌが特別の不死怪物を用意した、というのが次回への引きなわけですが。第5話「幕間劇・古城の白魔」の後半を思い出していただければ、怪物の素性はおおよそお察しでしょう。そこはその通りです。
ただし……という仕掛けは考えました。そこをご期待いただければ。

※本文スクショは、メネフから槍を受け取ってドギマギするアグネス。彼女の様子もさりながら、「キングダム」の王毅将軍みたいにムッフンと二人を見つめるテツジ君が、実は作者のお気に入りです。

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