小説の書き出しは、とても大事です。
読者に読み進めてもらうために、作者は知恵と工夫をこらして、物語の最初を作ります。
その一文、数文に時間をかけることは大いにあるでしょう。
読者の気持ちを引き込める文が上手く書けているかは別にして、ぼくも書き出しはいつも悩んでいます。
その苦労がわかっているほど、秀逸な書き出しを目の当たりにすると唸ってしまいますね。
で、今回はその書き出しと同じくらい、ぼくは大事だなと思っていることを共有しようと思います。
結論から述べますと、物語の「最後の一文」です。
ピーク・エンド効果という言葉があります。
「終わりよければすべてよし」ということ。
物語の終わり、つまり作品とのお別れをきちん考える。
作者として心がけたいと常に思っています。
作者は推敲などで何回もその作品を読みますが、読者はほとんどの場合、一度きり。
なので、「最後の一文」は読後感を高める工夫が必要ではと思います。
常にそのようにして作品を完結しています(たぶん)
自作品の中でも、物語の構造と組み合わせて上手にできたのが「ギフテッド・バレンタイン」という短編です。
作品はこちら。8,900文字程度です。
https://kakuyomu.jp/works/16816927860722958130「最後の何気ない一文が最高」とお褒めの言葉もいただいたことがあります。
ぜひ、一読してお確かめいただければと思います。