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悪役の最期に救いを求める?

【執筆中のつぶやき】

「悪役の最期に救いを求めるのは、間違っているだろうか」

――そんなの、作品に依るとしか……。


結局、どんな話を読みたいか(書きたいか)、なのだと思います。

ですが、「悪役は死ぬけれども、救いあった」という展開は、少なくない気がします。

多くの人が、「後味の悪い話を、わざわざ読みたいとは思わない」ということだと思います。


ただし。
取ってつけたように、

「悪役にも【良いところ】があった」とか
「【不幸な過去】があったからこそ、悪の道に進んでしまった」とか

――という展開にしたらダメなんだろうなぁ……。

陳腐だから。


さて、自作品。
陳腐を回避するために、とある伏線を張っておいたのですが、功を奏したのか、否か……?



【更新予定】

 この『生』で、君に会えてよかった。
 ありがとう、リュイセン。

 そして――。

 ミンウェイ、幸せにおなり……。


『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
  https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517

 第二部 比翼連理  第九章 潮騒の鎮魂歌を

  5.比翼連理の夢
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517/episodes/16817139556665573715
               (公開時間になりましたら、アクセスできます)


 明日、金曜日 20:20 公開です。


※第二部 第九章は、
 2022年5月13日 ~ 2022年9月2日 毎週金曜日 20:20 定期更新です。



【制作ノート】

 以下、恒例の執筆裏話「制作ノート」です。
(少しネタバレを含むため、スペースを空けます)












「比翼連理の夢」

最後の最後で、トンデモ展開のどんでん返し……だったと思います。

……いえいえ。
存在だけは、ずっと書かれていた、硝子ケースの『ミンウェイ』の伏線回収――でございます。


『彼』は、オリジナルのヘイシャオとは別人です。

ミンウェイが、『母親』とは別人であるように、『彼』もまた別人なのです。
ミンウェイとは違って、『彼』はオリジナルの記憶を持っていたとしても、やはり別人。

だから、『彼』は『彼』としての最期を迎える展開にしたいと思いました。

別人でありながら、オリジナルと同じように、『ミンウェイ(彼女)』は「刹那」を求め、『ヘイシャオ(彼)』は「永遠」を求めるという――やはり、まったく無関係ではないという。そんな曖昧な関係です。


※オリジナルのヘイシャオ、ミンウェイは、物語の開始時点で既に故人ですが、幕間『刹那の比翼』『永遠の連理』に出てきています。
今回の本文中に出てくる、オリジナルのヘイシャオの独白は、この幕間を踏まえています。


〈蝿《ムスカ》〉の最期としては、生ぬるいエピソードかもしれません。
ですが、これが『デヴァイン・シンフォニア』です。


このあとは、全3話の『波音の子守唄』エピソードで、第九章が終わりになります。
幕間はなしで、「その後。そして、第三部へ」のような短めの第十章が続いて、第二部が完結します。



最初期から、悪役として物語を引っ張ってきてくれた〈蝿《ムスカ》〉は、ここに眠ります。

ここまで、彼にお付き合いくださり、どうもありがとうございました。



【次回予告】

『彼』と『彼女』は、逝ってしまった。

 けれど、ミンウェイは生きている。

 生きている者は、いつまでも同じところに留まっていてはいけない。
 次の行動へと、ひとつ先の未来へと向かわなければならない。

 だから、ミンウェイは、強気に笑う――!


『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
  https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517

 第二部 比翼連理  第九章 潮騒の鎮魂歌を

  6.波音の子守唄-1


 よろしくお願いいたします。

4件のコメント

  • 同情の余地のない悪役ならともかく、そうでなければ救いはあって欲しいです。

    書く側としても、最初は救済する予定がなかったのが、書いているうちにキャラクターに感情移入し、救いがある結末に持っていきたいと考えることはあります。
    ただ、それをご都合主義ではなく、読者にも納得できるような形で書くのは難しいと思います。

    最終的に断罪されるとしても、正義の側と和解したり、悪役が抱えていた負の感情が消えるような描写があれば、納得感を与えながらも救われたという印象を持てる気がします。
  • こんばんは~(*´▽`*)
    私はついつい同情の余地のない悪役にしちゃうので、〈蠅〉のような最期は、逆立ちしても書けないなと思いました(><)

    すべての人物にきっちりとスポットを当てられるのが超長編のメリットのひとつなのだろうとは思うのですが、月ノ瀬様のように重厚かつ繊細に書ききれる方は滅多にいないのだろうなとも思います(*´▽`*)
  • 瑞樹さん
    こちらにお越し下さり、コメントまで、どうもありがとうございます!
    嬉しいです。

    「同情の余地もない悪役」は、勧善懲悪の物語ではアリだと思いますし、その場合は、おっしゃる通り「悪は倒す!」でいいような気がします。

    ――が、少しでもリアルに描いた物語なら、「完全な悪」は存在しないかな → 救いが欲しい に、なりますよね。

    書く側の気持ちも、よく分かります。同感です!
    どんなキャラクターについても、作者は「そのキャラは、どんな人生を過ごしてきたのか」を考えることになるでしょうし、考えてしまったら、適当な最期を迎えさせることなんて、できなくなってしまいます。
    そして、そう……作者の中だけに、悪役キャラへの愛着があっても、それを読者と共有できていないと、「ご都合主義」になってしまう問題が……。

    「正義の側との和解」や「負の感情が消えたことを示す」――いいですね!
    それらを書くことによって、読者に悪役キャラを理解してもらえば、読者にも悪役キャラへの愛着が出てくるはず。
    やはり、どんなキャラも、物語を彩ってくれる、作者にとっては大切な仲間なので、大事にしたいです!
  • 綾束さん
    こんばんはー!
    コメントありがとうございます。

    綾束さんの書かれる作品の傾向からすれば、むしろ、悪役は完全に「悪」! でないと、読者はモヤモヤしてしまうのではないかと思います。
    中途半端に、いいヤツだと、どうにもスッキリしない部分が残ってしまって、見どころとなる恋愛シーンを楽しんでいるときに気になっちゃう……そんな気がします。
    だって、「ヒロインに意地悪をしたけれど、いいところもある悪役」が罰を受けていると知っているのに、恋愛に夢中になっているヒロインなんて、ちょっとイヤ……。

    はい! おっしゃる通り、メインじゃないキャラにまでスポットを当てられるのは、超長編のメリット、醍醐味だと思います!
    文字数を気にせず、ガンガン書いてしまっています。
    (そんな物語に、お付き合いくださり、本当にありがとうございます! 頭が上がりません)
    重厚かつ繊細、でしょうか!? 嬉しいお言葉をありがとうございます!
    過大評価を頂いてしまった気がするのですが、素直に喜んでよいでしょうか!?
    〈蝿《ムスカ》〉の最期の扱いは、我ながらよくひねり出したと、ちょっと(ちょっとね? ちょっとですよ!)自慢……なのでした。う、嬉しい……!
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