【執筆中のつぶやき】
1対1のやり取りの場合、互いに相手のことを見ています。
だから、作者が考えるのは
「キャラA→キャラB」の目線と、「キャラB→キャラA」の目線です。
2つだけです。
ですが、ここにキャラCが加わると、目線が一気に6つに増えます。
……すみません。当たり前のことを書きました。
けど、そう考えただけで、キャラが1人増えるというのは、随分と複雑になるものだなぁ、と。(思いませんか……?)
あとから割り込んだキャラCは、キャラAにばかり話しかけていて、キャラBは傍観に回っている、なんてこともあると思います。
この場合、台詞のやり取りだけ見れば、キャラAとキャラCの2人のやり取りになりますが、キャラBは、ちゃんと、この場にいます。
ちゃんと会話を聞いていて、それに対する何かしらの感情を持っています。作者としては、それを忘れちゃ駄目かな……と。
会話の流れによっては、キャラBが思わず口を挟みたくなる瞬間だってあるはず。それを作者が見落としたら、矛盾したキャラになってしまう……。
こんなふうに、それぞれのキャラクターの思考を丁寧に追っていくと、「ああ、『人間』を描いているんだなぁ」と思います。(ちゃんと描けているかは、さておき)
だから、小説を書くのは面白い、と感じるのかもしれないなぁ……なんて思います。
【更新予定】
ミンウェイは『逃げない』と決めた。
だから。
彼の心を救うために、オリジナルの『死』の理由を告げる――。
しかし、それは本当に、彼にとって救いになるのか。
惑う心に、彼女の瞳がさまよう。
『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517 第二部 比翼連理 第九章 潮騒の鎮魂歌を
3.菖蒲の館で叶う抱擁-4
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517/episodes/16817139555291482606 (公開時間になりましたら、アクセスできます)
明日、金曜日 20:20 公開です。
※第二部 第九章は、
2022年5月13日 ~ 2022年9月2日 毎週金曜日 20:20 定期更新です。
【制作ノート】
以下、恒例の執筆裏話「制作ノート」です。
(少しネタバレを含むため、スペースを空けます)
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「『菖蒲の館で叶う抱擁』、そして『最高の終幕』へ」
(長いです。すみません)
『菖蒲の館で叶う抱擁』エピソードの最終話です。
実は、この『抱擁』は、ルイフォンとメイシアだけではなく、〈蝿《ムスカ》〉とミンウェイのことも指していました。そのために、ルイフォンとメイシアが再会しても、このエピソードタイトルのままだったのでした。
『菖蒲の館~』というタイトルは、今までに2回ありました。
『菖蒲の館を臨む道筋』(第四章)
車に隠れて侵入する案をハオリュウが出した
『菖蒲の館に挑む方策』(第六章)
怪我をして囚われたリュイセンを助けようとメイシアが、ルイフォンとふたりで乗り込むと提案した。(しかし、助けるはずのリュイセンにメイシアがさらわれ、実行されなかった)
そして、今回の『菖蒲の館で叶う抱擁』。
どれも、基本的に「菖蒲の館に乗り込むための、作戦を練る」という内容なのですが、今回は作戦会議をしていたのは1話目だけなのです。
実は、初めの予定では、1話目だけをこのタイトルにしようかと考えていたのです。
――が、書いていくうちに、〈蝿《ムスカ》〉とミンウェイの『抱擁』も大事。ルイフォンたちには悪いけれど、むしろ、物語的には、〈蝿《ムスカ》〉たちのほうが重要かもしれない……。
というわけで、ここまでをこのエピソードタイトルにしたのでした。
実のところ、オリジナルが『死』を望んだ理由は、オリジナル本人にしか分かりません。
ですが、当時の状況を知っているミンウェイと、オリジナルと同じ思考回路を持つ〈蝿《ムスカ》〉が情報を出し合ったとき、真実が見えてくる。
〈蝿《ムスカ》〉という、『死者の記憶を持ったキャラクター』という設定を思いついたとき、「『記憶』を扱った作品ならではの」展開にしたいと考えました。
死んだ人間の気持ちを知ることは本来、不可能です。
けれど、奇跡のように知ることができたら――と。
エルファン――クールで冷静と言われていますが、実のところ無責任でした。
ずっと会っていなかった。もう二度と会えない、死んだものと思っていた親友の最後の願いは「殺してほしい」。だから、黙って、オリジナルのヘイシャオを殺しました。
しかし、わけも分からずに残されたミンウェイは、たまったものではないのです。
(ミンウェイ本人には「たまったものではない」という自覚はありません。だから、なおのこと、誰にも気づかれず、放置されてしまいました)
子供だったミンウェイのために、エルファンは、本当はあのときに『何故、お前(ヘイシャオ)は『死』を求めるのか?』と、聞いておくべきでした。それが大人の役割りだったはず。
エルファンは、いろいろ足りないのです。――が、そのことに気づき始めたので、今回の菖蒲の館行きに同行を申し出たのでした。
オリジナルのヘイシャオの親友だった、エルファン。今まで「それは、あくまでも『設定』」程度にしか、活かされていなかったのですが、やっと意味を持った気がします。
オリジナルが『死』を望んだ理由。
納得いただけないかもしれないけれど、やはり、これしかないと思いました。
書けて、満足です……。
そして、『最高の終幕』です。
今回のエピソードのラストで、〈蝿《ムスカ》〉は、「自分がこれから、どんなことをしようと思っているのか」、ぱぱっと説明していますが、分かりにくいと思います。
大丈夫です。リュイセンも分かっていません(笑)
そのため、次回の冒頭で、リュイセンに分かるように、〈蝿《ムスカ》〉が丁寧に説明してくれます。
いよいよ、最高の終幕へ――。
次回から、全4話の『神話に秘められし真実』エピソードです。
……すみません。
「真実を語る」エピソードというのは、すなわち、説明シーン……です。
いよいよ、
『王族《フェイラ》の秘密』とは何か。
〈冥王《プルート》〉とは、いったい、なんなのか。
鷹刀一族が〈贄〉となっていた経緯は。
それから、ライシェンについて。
すべてが明かされていきます。
【次回予告】
『これから私は〈悪魔〉として、あなたに王族の『秘密』を教えます』
『これが私の最高の終幕です』
〈蝿〉の穏やかな声が耳朶を打ち、ルイフォンは、激しい衝撃に見舞われる。
〈悪魔〉は、王族の『秘密』を口にしたら死ぬのだ。
つまり、〈蝿〉は自分の命と引き換えに――。
『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517 第二部 比翼連理 第九章 潮騒の鎮魂歌を
4.神話に秘められし真実-1
よろしくお願いいたします。