• に登録
  • 現代ドラマ
  • 現代ファンタジー

「ご都合主義」というのは、「読者を納得させてない」ってことなのかなぁ……

【執筆中のつぶやき】

「ご都合主義!」

――という言葉は、作者をずどーん……と、落ち込ませる呪詛なのではないかと思います。

いえ、面と向かって言われたことはありません。
(私の周りは、優しいですから)

ただ、自分で、「これは……ご都合主義になっているんじゃないかなぁ……」と、ビクビクしているだけです(小心者)。


ですが、フィクションの物語は、どうしたところで、作者の「こんな物語を書きたい!」という欲望……いえ、熱意によってできているわけで。

すなわち。
現実でない以上、「小説は【作者の都合】で、できている」! ――と、言えなくもないのかなぁ、と。


たとえば「魔法」。
現実の世界には存在しません。
けれど、「この物語の世界には、当たり前の存在として魔法がある」と、読者が納得すれば、それはたぶん、ご都合主義ではないと思います。

たとえば「主人公が怒りを鎮めるシーン」。
それまでの間に主人公が目一杯、怒りを爆発していても、相手と話し合い、相手にも一理あると認めれば、読者もまた納得ができる→ご都合主義ではない。と言えるのではないかと思います。

――実のところ、作者が話を先に進めたいからだったとしても…………。


小説とは、作者が、読者を自分の世界に引きずり込んで納得させるもの、なのかもしれません……?



【更新予定】

 豪奢な部屋で待ち構えていた〈蝿〉。
 警戒心むき出しで、真意を探るルイフォン。

 そして、
『初対面の再会』を果たしたミンウェイは――。


『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
  https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517

 第二部 比翼連理  第九章 潮騒の鎮魂歌を

  3.菖蒲の館で叶う抱擁-3
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517/episodes/16817139554943850721
               (公開時間になりましたら、アクセスできます)


 明日、金曜日 20:20 公開です。


※第二部 第九章は、
 2022年5月13日 ~ 2022年9月2日 毎週金曜日 20:20 定期更新です。



【制作ノート】

 以下、恒例の執筆裏話「制作ノート」です。
(少しネタバレを含むため、スペースを空けます)












「話し合いのテーブル」

今回は「話し合いのテーブルを整えた」という感じで、展開的には少し足踏みだったと思います。すみません。

リュイセンから話を聞いただけでは、ルイフォンは〈蝿《ムスカ》〉をまったく信用していませんでした。
ミンウェイが心配した通り、ひと悶着あっても不思議ではない心境だったと思います。

しかし、いざ、〈蝿《ムスカ》〉と対峙してみて――自分の目で確かめてみて、ルイフォンは〈蝿《ムスカ》〉とは『殺し合い』ではなくて、『話し合い』をすべきだと思います。


…………この展開。ご都合主義になっていないだろうか……?


作者としては、ここではもうバトルにならない――と思っているのですが、ルイフォンの立場、ルイフォンの心情で物語を追ってきてくださった方には「えー! なんで、ここで話し合い!? 捕まえて縛り上げるのが正解じゃないの!? その状態で喋らせればいい」と思うかもしれない……。

読者を納得させることができないと――読者も「ルイフォンの言動は妥当」と思うようでないと――、このシーンは「ご都合主義」になると思います。


『敵として対峙して【いない】〈蝿《ムスカ》〉』は、非常に書きにくいです……。

知的なやり取りを好み、打てば響くような反応を好みます。
つまり、タイプ的には頭脳派のルイフォンと近く、気が合う――のではなくて、同族嫌悪かもしれない……。



【次回予告】

 ミンウェイは『逃げない』と決めた。

 だから。
 彼の心を救うために、オリジナルの『死』の理由を告げる――。

 しかし、それは本当に、彼にとって救いになるのか。
 惑う心に、彼女の瞳がさまよう。


『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
  https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517

 第二部 比翼連理  第九章 潮騒の鎮魂歌を

  3.菖蒲の館で叶う抱擁-4


 よろしくお願いいたします。

6件のコメント

  • こんばんは~(*´▽`*)
    「ご都合主義」は確かに……。もしそういうご感想をいただいたら、心臓にふと~い錐が貫通しちゃいますね……(><)

    多少のご都合主義ならまだいいんですけれど、読めば読むほど重なっていくような物語は、ちょっとつらいです……(><)

    まあ、自分がそんな話を書いていない保証はないのですけれど!(吐血)

    月ノ瀬様は、読者が納得できるように描写や心情を重ねてらっしゃっていて、そこもすごいなぁと思います~(*´▽`*)
  • 綾束さん
    こんばんはー!
    コメントありがとうございます!

    そういう感想をいただいたら、ずど~ん! ですよねぇ。

    そして、ご都合主義が重なる物語と出会ったら……?
    ……私は、その物語の対象読者ではなかった、ということで……。

    拙作、納得できますか!? ありがとうございます!
    逆に、ちょっと、クドいかも……?

    あ、少し先のエピソードに、「納得できるかぁっ!」って、言われても仕方のないところがあった……。
    投稿するのが怖いです……。(なんか、いつもそんなことを言っている気が……)


    ここから、盛り上がっていきます!

    いろんな謎が明らかになってきて…………だからこそ、「納得できるかぁっ!」に……。
  • 小説なんて大なり小なりご都合主義だと思います。
    世の物語の多くを占めるハッピーエンドなんて最たるものじゃないですか。ご都合主義が重なる異世界転生的な物は……あれは小説というより願望を箇条書きにした作文じゃないかなと感じます(嗚呼、こんなこと書くからパブリックイメージが下がるんだぁぁ💦)
  • 悠木さん
    おはようございます!
    コメントありがとうございます。

    そうですよね。小説は、大なり小なりご都合主義。
    あー、そうか。「夢の世界」と言えば、聞こえがいいのかも。
    (聞こえがよくたって仕方ない気もするけど)

    読者は、楽しく良い夢を魅せてくれる小説を求めるんだろうなぁ。
    「楽しく」の部分が、人によって大きく変わるだけで。
  • 作者として書きたい展開はあっても、それを読者に納得してもらう形で書くのは難しいですよね。
    キャラクターがストーリーに動かされているように感じると、キャラクターも物語の魅力も半減します。自分の持っていきたい展開を念頭に置きつつも、いかにそれを自然な形で描くか、私もいつも苦心しています。
    ご都合主義と感じるかどうかは、キャラクターの行動原理が明示されているか否かにかかってくるのではないかと思います。そのキャラクターならこの行動を取ってもおかしくない、と腑に落ちることですね。
    自分と読者との間でキャラクター理解に齟齬がないことが、ご都合主義かどうかを分けるポイントなのかもしれません。
  • 瑞樹さん
    こんばんは!
    コメントありがとうございます。

    〉作者として書きたい展開はあっても、それを読者に納得してもらう形で書くのは難しい

    よく、分かります!
    私も、本当にそう思います。

    『ある展開に持っていきたい』という、下心(?)のようなものを持ちながら、キャラクターを動かそうとすると、読み返したときに「そのキャラは、そんなセリフは言わないはずだ!」と書き直す羽目になったりします。何故なら、どう考えても、読者に納得してもらえそうにないから……。

    〉自分と読者との間でキャラクター理解に齟齬がないことが、ご都合主義かどうかを分けるポイント

    凄く納得しました。その通りだと思います。
    ――と、なると、まずは、しっかり、キャラクターを書き込むこと、なんでしょうね。
    言うのは簡単ですが、実行するのは難しいです……。
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する