• に登録
  • 現代ドラマ
  • 現代ファンタジー

「主人公の知っていること < 読者の知っていること」の場合

 主人公は読者の分身。
 だから、「主人公の知っていること = 読者の知っていること」。
 読者は主人公と一緒に、ハラハラ・ドキドキして、新たな事実にたどり着いていく……。
 ――というのが、王道のような気がします。(あくまでも、気がするだけです)

 けれど、「主人公の知っていること > 読者の知っていること」のときもあります。
 主人公の探偵が、読者の考えつかなかったような見事な推理を語ってくれるとき。
 最強主人公が、読者の知らない新必殺技を華麗に繰り出してくれたとき。
 驚きとともに、読者は「カッコいい!」と、主人公に称賛を贈ります。

 しかし……。
「主人公の知っていること < 読者の知っていること」の場合は……?
 他のキャラクターのシーンで、読者は「その事実」を知っているのだけれど、主人公はまだ知らないんだよね……。
 主人公がいつまでも気づかずに悩んでいるのは、格好良くないねぇ。
 ――そんな場合は、どうしたらいいんでしょうね?


 最近、「主人公の知っていること < 読者の知っていること」で、見せ場の少ない主人公です。↓
(いやいや、ここからです!)


仕組まれた運命のボーイミーツガール――権謀のSFアクション・ファンタジー
『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
  https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517

  第八章 交響曲の旋律と

  5.夢幻泡影の序曲-1

 を、明日、土曜日、朝7時ごろ更新します。
 よろしくお願いします。

※第一部完結まで、毎週土曜日朝7時ごろ、定期更新です。
 近況ノートは、朝寝坊してもいいように(すみません)、前日に上げておきます。


 以下、恒例の執筆裏話「制作ノート」です。
(少しネタバレを含むため、スペースを空けます。
 本編のあとにお読みください)











 制作ノート
「いろいろ、つめあわせ」

 前回に引き続き、場面転換の多いエピソードになってしまいました。
 あっちこっちに、カメラを移してしまいました。分かりにくくなかったでしょうか。
 同時刻に、いろいろ起きているので、どうしてもこうせざるを得ませんでした。……反省。


「タオロン」
 名前のみの登場でしたが、斑目タオロン。やはり、いい奴でした。
 彼が銃を持ち出した理由に気づいてくださった方、本当にどうもありがとうございました! 嬉しいです。
(付け足しのように、あからさまな伏線回収のように、タオロンのことが会話に出ている書き方が……。もう少し、なんとかしてあげたかった……)


「ルイフォンとリュイセンの思考回路の違い」
 物ごとを推測する能力は、おそらくルイフォンのほうが高いのだと思います。
 ――が、余計なことに惑わされることがあります。一方、リュイセンは天才的な感覚の鋭さを貫きます。
 どちらがいいというわけではなく、それぞれの個性。
 ……と、思って書いていたのですが、ちゃんと書き分けられているでしょうか。
 小生意気な自信家のルイフォンですが、リュイセンに敬意を払っているのは、敵わない部分を認めているからなんだろうなぁ、と思います。


「その花瓶は、いつからそこにあった!?」
 偽コウレンがハオリュウに向かって、花瓶を投げつけます。
 実は初め、コウレンは「コーヒーカップ」を投げつける、と書いていました。

 ……あれ? コウレンのコーヒーカップって、ハオリュウにほうに、ずぃぃっと差し出してなかったっけ?
(コウレンの手元にないじゃん?)

 読み返してそのことに気づき、急遽、テーブルの真ん中に硝子の花瓶が置かれました。
 また、投げつけるときになって、いきなり花瓶が生えてくるわけにも行かないので、コーヒーカップがずぃぃっと差し出されるときに「中央に置かれた花瓶の境界線を越え」と、前回のエピソードに書き足しました。
 書き溜め派だから、これができるんですよね。一度で、ピシッと決められず、一章分くらい前に戻って、書き直すことはしょっちゅうです。(だから書き溜めないと投稿できない)
(そして今、ストックが減る一方だという事実に、かなり焦っている)


 物語は、ハオリュウが窮地を迎えています。
 次回もよろしくおねがいします!


(おまけ)誰も覚えていない(と思われる)話

 いつもはルイフォンがメイシアの頭を撫でますが、このエピソードで初めて、メイシアがルイフォンの頭を撫でます。
 実は第二章で、メイシアがルイフォンの頭を撫でようかと考えて、でもやめた、というシーンがありました。↓

(第二章 2.灰色の通りで)
 メイシアは『安心してください』と、先程の彼に倣って彼の頭をくしゃりと撫でるべきか否か悩んだ。けれど、それはやめておくことにした。むやみに他人に触れるのは彼女の流儀に反するし、爪先立ちにならないと彼の頭上には届きそうもなかったからだ。

 ここを書いたとき、「いずれ、ふたりの関係が変わったとき、メイシアにルイフォンの頭を撫でさせよう!」と心に決めたのでした。
 ……が。誰もこんなこと、覚えていませんよねぇ。

 今回、メイシアは頑張って背伸びしています。
 正確な身長は書いていませんが、ルイフォンは平均よりやや高め、メイシアはほぼ平均、強いて言うなら平均よりやや低め、という感じだと思います。
 ただ、ルイフォンの周りにはやたらデカイ人が多いので、彼は決して大きく見えないのです(筆力の問題ではないのです)。

(今、第二章を抜粋して思ったのですが、現在と文体が違う……。漢字を開くマイルールが違う……。今のほうが平仮名と改行が多い……。いずれ統一しよう、いずれ……)

5件のコメント

  • おはようございます(*´▽`*)

    メイシアが頑張って髪を撫でたのも(結婚を申し込まれながら、髪を撫でるので照れているメイシアが可愛すぎます♡)、リュイセンの妙な生真面目さも、によによしたのに、ラストのハオリュウVSコウレンの衝撃で、応援コメントに書き忘れてしまいました……(><)

    自作を振り返ると、謎解きもの(といえるほど推理していないんですけど)は、「主人公の知っていること = 読者の知っていること」。

    じれじれ両片想い(カクヨムの別の方の作品で、この単語を見つけた時は、目から鱗が落ちました)ものは、「主人公の知っていること < 読者の知っていること」のケースが多いなあ、と思います。

    ……はっ!
    だから自作の男性主人公はみんな、「へたれ」の名をほしいままにしているのでしょうか……!Σ( ゚Д゚)

    主人公だけが気づいていないとしても、そこに読者が納得できる理由があれば、そんなに情けないことにならないはず、と思っているんですけれど……(><)
    格好いい主人公って、なかなか難しいです……(><)
  • 綾束さん
     コメントありがとうございます。

     メイシアとルイフォン。かなり、いろいろ(イロイロ、イロイロ……思い出すと私が恥ずかしい)言っていますが、まだまだこれからのふたりという感じです。
     リュイセンも変わり者(?)です。
     そして、せっかく、によによしていただいたのに……あの展開でした。

    「じれじれ両片思い」初めて聞きましたが、すぐに分かりました。あああ、なるほど!
     そうですよね。ありますよね。じれじれ両片思い。
     確かに、このパターンは、「主人公の知っていること < 読者の知っていること」じゃないといけないし、面白くない!
     両方の想いを知っているからこそ、安心してじれじれを楽しめる気がします。

     そう考えると、「主人公の知っていること < 読者の知っていること」って、読者に安心感を与えてくれる、良いパターンなのかも!?
     読者の方がたくさんのことを知っているから、主人公のことを温かく見守ってくれる気がしてきました。

     前言撤回。
    「主人公の知っていること < 読者の知っていること」パターン。イケます!

    (拙作の現状というか、前のエピソードまでの状態だと、「気づけよ、ルイフォン!」だったんですけどね)
  • 春さん
     コメントありがとうございます。

     春さんのところの数那! 葉月は数那のことを絶対に嫌いになったりなんかしないから、もう安心して! と、ずっと思っていました。
     ↑で、「主人公の情報 < 読者の情報」って、どうなんでしょう? と書いてしまいましたが、よく考えたら、このもどかしさこそがいい、という場合もありましたね。すみません!

     ルイフォン、これから盛り返すでしょうか。
     このまま、ハオリュウに主役を奪われたまま……?

     幾つか前のエピソードでの、タオロンへのお言葉、ありがとうございました。
     第八章に入ってからは、このエピソードに来るまで、確かタオロンの名前は出していなかったはず。なのに、コメントでタオロンの名前を出してくださったときは本当に嬉しかったです。

     ルイフォンとリュイセン、うまく補い合えていたでしょうか!?
     メイシアが頭を撫でようとした、あの第二章の話は、絶対に誰も覚えていないと思います! 私だけの密かなお楽しみでした(?)

     コーヒーカップ。気づいてよかったと思います。
     でも、どこかに他に似たようなミスがあるんだろうなぁ、きっと……。
     誤字脱字と違って、こういうミスは直すのが難しいことが多いので、できるだけしていませんように!
  • 静流さん
    こんにちは(о´∀`о)ノ

    この度は拙作を読んで下さった上に、お★さままでいただき、ありがとうございました♪
    いつもとっても感謝しております。お忙しいところ、おそれいります。

    主人公の知っていること < 読者の知っていること
    これ、恋愛ものですとありますよね。
    両片思いとか、鈍感系主人公ものも、そうですね。
    「これだけ溺愛されているんだから気づけよ!」
    というお話とか。

    明日、更新ですね♪
    楽しみです(≧▽≦)
    いつもありがとうございます✨
  • 眞実さん
     こんにちは。

     いえいえ。こちらこそ、コメントも残さず、ささっと行ってしまってすみません。

     ケンタくん、おにいちゃん、おめでとう。
     妹ちゃん、かわいいよね。
     雨の日も、風の日も、風邪の日も、インフルエンザの日も、妹ちゃんべったりだと……あっさり、インフルエンザは伝染ります。気をつけてあげてね。
     赤ちゃんはお母さんの免疫があるから、生まれて一年は病気にならない、というのは嘘です。ちゃんとインフルエンザにかかります。しかも、飲ませてあげられるお薬はないので、おっぱいやミルクだけで頑張るしかありません。かわいそうでしょ?

     ……なんてことを書こうと思ったんですが、なんか、イマイチかと思ってやめたのでした。すみません。

    「主人公の知っていること < 読者の知っていること」は、恋愛ものでは結構、メジャーでした。私がそれに気づかなかったのは、悪いやつばかり書いているから……な気がしました。うう……。
     そうですよね、初めのころの凛子ちゃん、伊織に酷いことしてましたよね。あんなに溺愛されていたのに! でも、最後には本当に素敵な女性になりましたよね。
    (彼女の「あははー」は、彼女らしくて好きでした。「え? どうして? なんで、そんな反応するの? 笑ってほしいの。そんな顔、嫌なの。お願い」という感じですよね。純粋なんですよね)

     はい、明日、更新です。
     いつもお読みくださり、ありがとうございます。
     長くて、ごちゃごちゃとした話にお付き合いくださり、本当にありがとうございます。
     来週あたりから、最大の山場を迎えます……たぶん。
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する