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【更新】『デヴァイン・シンフォニア』第五章3-2「新型iPhoneは、顔認証でロック解除するそうですね……?」

『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
  https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517

 第五章 騒乱の居城から

  3.冥府の守護者-2

 を、明日、土曜日、朝7時ごろ更新します。
 よろしくお願いします。

※第五章は、毎週土曜日朝7時ごろ、定期更新です。
 近況ノートは、朝寝坊してもいいように(すみません)、前日に上げておきます。


 新型iPhoneは、顔認証でロック解除するらしいですね。
 ピースサインをネットに上げると指紋を盗まれると言われるじゃないですか。
 ということは、素顔を晒して街中を歩くのは危険だ! といわれる世の中になっていく……?
(じゃあ、みんな銀行強盗みたいな格好して歩くの?
 それがニューファッションなの?
 それとも皆でコスプレする?
 着ぐるみでもいいかな?)

 ネタ的に、そっちの話題に触れざるを得ない作品を書いている私にとって、衝撃のニュースでした。


 以下、恒例の執筆裏話「制作ノート」です。
(少しネタバレを含むため、スペースを空けます。
 本編のあとにお読みください)











 制作ノート「新型iPhoneは、顔認証でロック解除するそうですね……?」

 第一章から延々と引きずってきた、「執務室に入るときに虹彩認証する理由」。ようやく明かすことができました。

#今回の更新よりも前に、虹彩認証の理由をズバッと言い当てた方がいらっしゃいました。
 す、鋭い。鋭いです。……え? バレバレでした……?

 ……けど、執務室内のカメラで顔の画像を解析すれば、敵か味方か区別できるんじゃない?

 もう随分前からそう思っていました……。
 そこに追い打ちをかけるように「新型iPhoneでは顔認証でロック解除できる」というニュースが……。
 私はiPhoneユーザではないので、よく分からないんですけど……。

 あれだけ小型のマシンが、顔認証でロック解除を許すくらい、判定に自信があるのなら、鷹刀の屋敷の〈ベロ〉なら、余裕で判別できそうです(ルイフォンは知らなかったけれど、実際には〈ベロ〉は個人を区別できていたわけですが)。

 そんなわけで、虹彩認証のくだりは、書いていて恥ずかしかったです。技術が古い!
 弁解するのなら、初めに物語の構想を考えた頃には、画像認証なんて夢の技術に近かったはず……だったのでした。
(いつもとちょっと髪型が違っていたからといって、別人と認識されて殺されたらたまらないじゃん。そんな、発想)

 実のところ、少なくとも指紋認証の場合、指の模様すべてを綿密に比較するのではなく、特徴的な部分を数か所比較する程度のものらしいです。(線と線が混じり合っている感じとか)
 だったら似た顔の人なら、誤認証するような気もするのですが、人間の目で見た「似ている」と機械的感覚の「似ている」は違うらしいです……たぶん。


 正直なところ、最近のニュースを見ていて、主人公をクラッカーにしたのは間違いだったかと悩みつつあります。洒落になってません……。

 第一章で書いた通り、

『この世に完璧なプログラムは存在しない。存在しうるのは、まだバグの発見されていないプログラムだけだ』

「(略)ネットワークは本来、性善説に基づいている。悪意ある使い方には非常に脆弱な代物なんだ。だから昔の技術者たちは互いにセキュリティを突破し合い、侵入した痕跡を残したそうだ。(略)」

 だと思うのです。

 セキュリティは必ず破れるものだと思います。
 だからこそ、破ってはいけない。綺麗ごとだけれど、そう思います。
 ルイフォンが侵入の形跡をわざわざ残すのは、昔気質の仁義を守っているからです。
 ……たぶん、この手のシーンはもう書かないだろうなぁ……。書けないよ……。

 誤解を招きそうなので明言しておきますが、私自身はネットワークはからきしです。そのへんは、よろしくお願いします。

2件のコメント

  • 今回も面白かったです。
    虹彩認証は予想してませんでした。ベロの存在も。
    たしかに最近の科学技術、PCの発展は加速度がついてますよね。昔腕時計型のテレビ電話が夢の話だったのに、もはやほぼ実現していますし。それが電話の延長だというのもまた予想外でしたが。
    とにかくいろいろと収束し、種明かしもありで、大変楽しく読めました。
    ではまた。
  • 関川さん
     コメントありがとうございます。
     面白かったでしょうか。
     認証の件は今までずっと、しつこく出してきたのですが、〈ベロ〉はいきなりの登場なので反則だと思っています。
     伏線を入れておきたかったのですが、「誰も知らないもの」なので出せませんでした。
     せめて名前だけでも、と思って、第四章の車の中で、ルイフォンがメイシアに語る、というかたちで、〈ベロ〉の名前を出していたのでした。(そんなの誰も気づかないですね)

     科学技術は凄いですよね。迂闊なことを書けません。
     私は「電話」に苦労しました。
     携帯電話があるので、連絡を取れないことにしたい場合は、「連絡を取れない理由」を考えないといけないんですよね(一方で、遠くにいる人が都合よく現れるのも「電話で連絡しておいたから」とできる、ので、楽な面もあるのかも)。根本的に考え方を変えないと駄目なんですよね。
     ミステリーを書いている人が、「今はどんな現場からもDNAが検出できる」と言っていたそうです(又聞きなんですが)。だから事件を考えるのが難しいそうです。
     科学技術は物書きに、更に高いハードルを与えるみたいです。調べることがいっぱいある~。

     今回は種明かしの回。
     そして、「vs 警察隊×籠城戦編」の決着の回でした。
     けれど、あと一話、第五章はあります。
     この最終話が、「これを受け入れてもらえるのか」と気になるエピソードなのです。
     どきどきしながら、来週投稿します。
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