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春愁

春愁

春は、旅立ちと別れの季節でもあり、出会いと再会の季節でもある。

この十数年間、若いみなさんがそれぞれの思いを胸に、ときには挫折(寄り道)し、ときには夢を叶えて、新たな道を切り拓いていく姿を、伴走しながら見守らせていただいた。

たわいのない日々の対話も、いつかは終わりを迎え、新たな対話が始まる。そんな季節である。

「代わりに(あるいは一緒に) 頑張ってあげる」ことも出来ないし、そんなことをするべきでもない年齢になり、(それが現象であれ実在であれ) 多分確実に手の届く「ただ今この瞬間」に集中するしかないのだ、と自分自身に言い聞かせて日々漂っている。

そのような春愁を払拭するために、この時期は毎年、今帰仁村(沖縄)に滞在して「ぼんやり」過ごす独りだけの時間をもつことにしている。

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