滝澤真実

「バッドエンドが嫌いな理由」だけで良いので読んでほしい。 切なくて、甘酸っぱくて、ちょっと悲しくて……と、読み手は作者の狙い通りに感情を動かされます。 なのに、最後の最後で、ふわ…続きを読む

若々しい内容。なのに、多くの文章に接してきたことを思わせる、堅実な文体。 不思議な魅力のある書き手だな、と思いながら作者のプロフィールを見て、驚きました。 今後の話の展開も、書き…続きを読む

出だし数章を読んだだけですが、引き込まれます。 硬軟おりまぜた文体は私好み。ハードな展開の中に情感あふれるキャラクターが配置されていて、とても魅力的です。 本格派の小説なのに重…続きを読む

じわじわ迫ってくる恐怖感が魅力。
怖いのに読むのが止められなくなる展開に、最後まで一気読んでしまいました。

しばらく夜中に冷蔵庫を開けられなくなりそうです(^^;)

誰もが経験したことのある悪夢。
異常事態に気ばかり焦るが、どうしても抜け出せない。

これは立派なホラーです。

これは未来を舞台にした架空の話ですが、今を生きる我々の話でもあります。 生老病死、生々流転。 絶え間なくつながり、受け継がれている愛の物語を、このうえなく繊細でやさしい筆致で描…続きを読む

書き手のやさしさに包まれて、町のやさしさに触れる。
何も起こらないのに、次が読みたくなる。そんな不思議な魅力をゆるくまとった物語です。

短い中に凝縮された想いと絶望。そして、それでも生きることをやめられない人の業。
この作品は、その縮図を見事に描ききっています。

じわじわと迫る狂気は『蠅の王』を彷彿とさせます。
結末は見えているのに、読むのをやめられない。そんな強い引力のある物語です。

素直になれない男と女の、絶妙にすれ違う想い。
他人を笑わせるために演じる自分の中に紛れて行方不明になってしまった本当の自分の居場所は。
もどかしさにあふれた作品です。