人類史的には、まずアフリカ大陸から人類の祖先が発生したと言われている。
だが、現世人類と直結する、その祖先はよくわかっていないそうだ。
クロマニヨン人がコーカソイドと、かなりの程度の遺伝子的関係があるらしいのだが、まだ決定的な結論には至ってないようだ。
クロマニヨン人は絶滅している。
主な食料である大型動物が絶滅したので食べ物がなくなったから、らしいのだが、これも学説の一つにすぎない。
本当のところはよく分からない。
ネアンデルタール人もそうだ。
この人類に似た種も絶滅している。
ただし、一部ヨーロッパの人はこのネアンデルタールの遺伝子的痕跡が残っているので、混血という形で死に絶えたわけではないのかもしれない。
ともかく人類は数百万年に渡って狩猟によって生活していた。
もちろん、野生の果実や木の実を利用していたが、いわゆる穀物栽培というのは12000年前ぐらいから発生したらしい。
これも証拠が発見されたから現状、認められているだけで、さらに遡った痕跡が見つかるかもしれない。
最近の説としては農耕が先で放牧は後、というわけでもないらしい。
これらのどちらが先んじていたのか証拠がない。
狩猟しながら、初期的な農耕をやりつつ家畜の放牧もやっていたのかもしない。
というより食うのに精いっぱいで、食物のためなら何でもやっただろう。
人類最初の農耕と放牧は西アジア付近で発生したという。
現在で言うイランの北あたりだろうか。
人類が馬に乗る技術を獲得し、組織的に継承しだしたのは8000年前ぐらいらしいから、放牧を始めた時期とだいたい一致している。
この馬という生物が居るのと居ないのとでは、確実に人類の歴史が変化している。
それほど重要な生物が馬というわけだ。
極論、ライオンや象がいなくても、たぶん人類の分布や行動にはそれほどの違いはなかったのではないか。
しかし、馬は外せない。
そういう生き物だ。
もはや日本人にとって馬は農耕にすら使われず、運搬にもほとんど利用されない。
つい70年ほど前なら東京でも輓馬がいたというのだが、なにやら不思議な気がしてしまう。
今となっては競走馬としているのが、せいぜいであるけれど、この重要な生き物について知るのは楽しいことである。