04-29M12 停戦時
停戦時の状況
戦闘の焦点となった白龍川旧川床分断点、Hex3017にはクロスハウゼン部隊が残存する形になりました。
ここを見下ろす砦をキョウスケ隊が死守したこともあり、帝国勝利、クロスハウゼン栄光の象徴的場所となったため、クロスハウゼン隊はここを支配することに拘りました。
戦闘直後に龍神教側から『帝国』側に停戦の申し込みがあったのですが、それが行われた先がクロスハウゼンであったため、停戦準備交渉をバフラヴィーが担当することになったのもありました。
ベーグム師団は戦闘が終結した直後に部隊を後退させ、戦闘開始前日までの陣地に戻りました。
龍神教の停戦は正式に『帝国』側に対して行われたため、前線に位置する必要は無いという話になりました。
現実問題としては、師団の損害が大きく、龍神教の奇襲を恐れたのが大きな要因です。
ベーグム師団首脳はHex3919から北部に進出した敵部隊に挟み撃ちにされたことを重視しており、旧川床から距離を取った最初の陣地に戻る方が安全と考えました。
また、クロスハウゼン隊の近くにいれば、龍神教使節が頻繁に出入りすることになりますので、師団の損害が知られてしまいます。
使節が表敬訪問してくれば師団長か副師団長が応対する必要が有りますが、どちらも人前に出せる状況ではないという事情もありました。
レトコウ伯爵軍はHex3017の分断点の北方に陣を移しました。
レトコウ伯爵はキョウスケの悪影響で、まだ正式に停戦が整っていないにもかかわらずレトコウ市への水道建設に没頭しています。
自軍兵士には交代で土木作業を命じており、諸侯軍の一部も動員しています。
自分たちの水道ですので、レトコウ伯爵旗下からの不平は出ていません。
龍神教側ですが、旧川床の線の南方の森林地帯に陣を敷いています。
位置的にはそう良い場所でも有りませんが、旧川床の線を帝国側に取られていますので致し方ない所です。
白龍川の分岐点前面は停戦時のそのままの状態になっています。
龍神教も少なくない損害を受けていたのですが、ベーグム師団に比べれば大したものでは有りませんでした。
龍神教の捕虜となったベーグム将兵は、士官、つまり貴族は大半が殺害されています。
そもそも、マリセア正教ニクスズ派に所属するベーグム師団の貴族は異教徒である龍神教に降伏するのを良しとせず戦死を選ぶ者が多かったという事情もあります。
一方、龍神教側の兵士は捕虜になった先がクロスハウゼンで、負傷した兵士はキョウスケ達が治療しています。
死んだと思われていた者や、手足がちぎれていた者が五体満足で帰還しましたので、当初の想定よりも損害は軽微になりました。
キョウスケ達とクテンゲカイ侯爵の会談場所は、Hex 4231の村となります。