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あなたの眼の奥が割れる瞬間を見てみたいのだ

みなさんはどんな作風の作品が好みでしょうか?

わたしは基本的に明るい話が好きです。自分の性格自体、あんまり明るくないんですけど、明るい話の方が自分にとってリアルなんですよね。

でも底抜けに明るいだけじゃなくて、その人が抱える悲しみや弱さが鏡の反射のようにちらりと光ると、もうずきゅんです。うわ、やだ、なんて愛しい…! みたいな感じです。

基本的にはそういうのを書きたいなって思ってます。

『かもめ食堂』で有名な荻上直子監督が『彼らが本気で編むときは』を公開していた時のインタビューで、自分の映画を見て“ほっこりしました!”っていう意見が多かったが、実はハラハラドキドキさせたくて、今度こそほっこりさせてなるものか!と映画を作ったと書いてありました。

その当時はわたし自身何かを書いていた訳ではないから、ほっこりという作風の監督だし、ほっこりって誉め言葉じゃない?って思っていました。

でも今実際に自分が素人ながらも書くようになって思ったのが、
「わかる! ほっこりさせたくねええええ!」
ということでした。自分も書いたものはほっこりすると形容されることが多くて、それは本当にありがたいお言葉で(お言葉を頂戴できる時点で本当に感謝です)、でも自分はもっとあなたの価値観とかグラグラさせてみたいと思っているエゴに気が付きました。あなたの眼の奥が割れる瞬間を見てみたいのだ。

求められてもないし、書けないかもしれないけれど、ハラハラグラグラする作品を書けたら、たぶんものすごく自分の多幸感が爆上がりする気がする。

皆さんはどんな作品を書きたいですか? やはりこういうサディスティックな気持ちになるのでしょうか?




こちら最新作の短編(6000字)です。よろしければぜひ!
https://kakuyomu.jp/works/16817139557591003320

2件のコメント

  • 藤光さんには、あまり好きな表現ではないと言われましたけれども、物書きとは自分の切り売りだと思っています。なので同じような調子の作品ばかりではないということも自覚しています。
    以前KACイベントの時にフェチについて書きました。「秘密のAKCクラブ」というものですが。陰湿で秘匿的なフェチを追う作家たちを書きました。そういう面も自分にはあるのだと思っていますし、そういう部分も含めて自分なのだと自覚しています。
    いいと思うんですよね~。色々な自分があって、よきかな。
  • 雪うさこ様

    コメントありがとうございます!
    >物書きとは自分の切り売りだと思っています
    わたしもそう思います。自分の経験や考えとか、そういったものを糸みたいにして物語に編み込んでおく…たぶん自分にしかわからないし、わからないようにしないといけないけど、そうやって書いていくものなのかなと思います。

    >同じような調子の作品ばかりではないということも自覚しています。
    そうですか、自分は気を抜くといつも同じようなものになるので汗

    >以前KACイベントの時にフェチについて書きました。…
    雪うさこさんの作品は確かにいろんな人間がいるなあと思います(すみません語彙力)さきほどフォローしました!

    >いいと思うんですよね~。色々な自分があって、よきかな。
    作者って品行方正な人よりも、いい意味で偏った人のほうがものの見方が違うから面白いと思います。そうです、いろいろな自分があることは良き哉です(#^.^#)
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