みなさんは聖者の行進という言葉で何を思い浮かべるでしょうか。
ジャズ? ドラマ?
最近、キタニタツヤの『聖者の行進』をずっとヘビロテで聴いています。
すごい歌なんです、これ。
音楽的なものは皆目検討がつきませんが、歌詞が面白くて仕方ない。
♪ すべて飲み込んでしまうように
進んでいく聖者の行進
弱い僕らさえも赦して
連れ去ってしまう
破壊でも救済でもなく
全てを均(なら)す聖者の行進
打ちのめされてしまった僕らの
憂いを払ってくれ、なぁ
希望にあふれる曲も、絶望的な歌っていうのは他にもある。けれど、救いもなく、絶望もなく、圧倒的な力でねじ伏せていく、それが『聖者の行進』。そこにあるのはただの淘汰であること。
どこにこのパレードは向かってるのか。悲しみも喜びも消え失せたらそれはなんか恐ろしいことのように感じる。ぞくぞくする。
ディストピア小説が好みのわたしにはたまらない世界観の歌です。心臓をバクバク振るわせたい方におすすめ。
ちなみに面白い歌詞だなあと思ってたら、シンガーソングライターのキタニタツヤは東大出身でした。そう思うと、歌詞が直接的じゃないのに、聖書の引用らしき部分があったり、非常に哲学的な歌詞。賢さを端々に感じる。にしても読み物としても面白い歌詞だ。
PS 今小濱さんの5番目の小説を読んでおります。終わったらえーちゃんおすすめの他の作品にいくつもりです。みなさんが教えてくれた短編、すごくわたし好みでふわふわしながら読んでます〜❤️