• 異世界ファンタジー

魔道人形《ピグマリオン》

ムスペル島の新フェンサ王国同名都城宮殿の地下最深層には、古代フェンサ帝国時代のオーパーツ・自律型魔道具《オートマタ》多数が集積されていた。そのうちの一部はいまだ稼働していた。「トンボ」は灰色の魔法猫ヨルムンガンドが使い魔として拾っている。

魔道人形は、新フェンサ王国解散後、元住民であるエルフ族三千人がシグルズを頼って、ユグドラ大陸にあるヴァナンへ移住する際、小妖精化《ピグシー》化した元女王ブリュンヒルドと側近達によって、もっとも破損が少ない個体が運ばれ、修復された。

魔道人形には、土木作業に向く汎用型のゴーレムと、ゴーレムの性能をそのままに高級仕様化したピグマリオンとがある。ブリュンヒルド専用機は頭部に、王冠の形をしたコクピットがあり、彼女を収めるようになっている。コクピットについて、魔道人形は自律型で、ブリュンヒルドとは念話により意思疎通するため、操縦桿・計器の類は配備されていない。

イラスト:アマミ

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