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KAC20213


犯行現場は凄惨を極めた。
人だったなにか、と思われるものがそこにあった。
はての無い悪意。恨み。そんなものが感じられた。
雅さの欠片もない、がらんとした大部屋に容疑者たちは集められた。
島で唯一の警察官が、緊張した面持ちで事件について説明する。
貢物をするかのようだった。その警察官の様子は。

動機は不明。
機会は容疑者全員にあった(だから容疑者なのだが)。
はたから見ると、これだけで犯人を当てることは不可能に思えた。
体裁すら整っていないのだ。犯行捜査の。
型通りの操作でいいからやって来い。
にえきらない様子の警察官。それもそのはずだった。
つい先日この島に来たばかりなのだ。
いまさっき事件のことを知ったばかりなのだ。
てんで話にならない。こんなことで事件が解決できるわけがない。
バーバリアンのように、容疑者たちはわめいた。
カエロ、カエロ。時間の無駄だ。そんな風に大合唱を始めた。
にても焼いても食えない、とはこのことですねえ。
さわやかに、探偵は笑った。
れいせいな様子ですけどねえ。さすがにこれは無理でしょう。そう言われ
た探偵は、静かに首を振った。
こんな事件は「直観」だけで解けますよ。論理なんて不必要です。
というところで質問です。この事件の犯人は誰で、動機は何? 

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本当は涼宮ハルヒの直観について語るスレにしたかったです。ただ俺がまだ読んでないからね……。なんなら3冊あるのに。気合が必要なんですよね。

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