http://boymeetsgirl.hatenadiary.com/entry/2017/05/04/084334 これにコメントして思ったんですが、論点として「ハルヒはいつキョンに出会ったか」ってのは面白いところだなと思うんですね。
くそネタバレなんで、長良ちゃんは読んだらダメです(ひどい)。いやまあ極力避けてはいますが。
単純に時系列だけで言えば、三年前の七夕ということになるわけですが、この時点では「キョン」という認識ではないわけです。したら違うか?
じゃあこういう問いはどうでしょう。
ガラスの仮面をボーイミーツガールとして捉えた時、北島マヤはいつ速水真澄に出会ったか? あるいは北島マヤが紫のバラの人に「出会った」のはいつか?
どうですか。難しいでしょ。即答できませんよね?
ガラスの仮面を知らんという人もいるかと思うので架空の話で言うと、高校生男女がおるわけです。女の子は地球の平和を守るために戦う魔法少女で、男の子は地球を恐怖で支配するために戦うボランティア団体の戦闘員なわけですね。
で、日常の中ではこの2人が、まあその、いわゆるところの両片思いですよ。そんな感じなんだけども、互いの思想は対立してるからしばしば戦場では骨肉の争いをする。
でもある時、ボランティア団体の方の一部が暴走して、無差別破壊に出てしまう。そんときについ男の子が女の子の方を庇っちゃうんですね。これはまあ正体を知っててもいいし、知らないけどライバルとして認めてて、でもって「こんな勝利は俺が欲しかったものじゃあないからな!」でもいいんですけど、そしたらもう自然の摂理、常識として仮面がちょっと割れますよね。で、女の子の方が「あの泣きぼくろは……まさか……」ドッキンコドッキンコ。で、今は共闘だゼ! ってなって2人で過激派をぶっ倒すんですね。なんでこんな息が合うのかしらみたいになって。
という場合、この子ら、どこで出会ってます?
学校? 戦場? このクライマックスバトル?
ちょっと書きながら思いついたんですが、ワンピースの仲間加入システムありますよね。〇人目って書いてる回が加入時っていうやつで、3人目がめちゃ遅かったアレですよ。
つまりどういうことかっていうと、
ハルヒはまだキョンに「出会って」ない。
という考え方もできるわけですな。これちょっとゾクゾクするのでいい考えな気もしてます。つまりですね、ボーイミーツガールには二つの道筋があって、一つはボーイがガールにミーツして、そっから物語がはじまるパターン。ひきがねとしてのボーイミーツガールと言いましょうか。これは最初に出会ったらずっと出会いっぱなしなわけですね。
もう1個はというと、ボーイが最後にガールにミーツする話。ミーツすることで話が終わるやつ。なんらかの出会いがあるんだけど、ずーーーっと真の意味で出会ってなくて、最後にホントの意味で出会うことが解決、カタルシスになるやつ。からくりサーカスの鳴海としろがねあたりをイメージしてください。君の名は。でもいいですかね。
ジョン・スミスという切り札を切った時が2人が出会う時だ。そうかもしれん。それもアリだと思いますよね。
さて三年前の七夕では、実はもう一つボーイミーツガールが発生してるわけですね。こっちは完全完璧にこの瞬間に出会ってるわけです。出会ってるからこそ茶も煎れる。なぜならこの瞬間をおいてより先に、「観測」をする「端末」としてではない「自分」の供するものについての評価を得られるタイミングは12月18日からの3日間を除いて未来永劫に……ないから……です……
なにこれ。切なすぎない。なんだこれ。あれ? すごい切ない。どうした。
そう考えますと、憂鬱→退屈→消失というのは見事なボーイミーツガール三部作なのかもしんないですね。憂鬱でガールがミーツしてるかは疑問の余地があるとは言え、まあボーイはミーツしてますからね。