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【キメラ回終了のお知らせ】実際に終了するのは昼過ぎだけど、もういいよね。【ところで、エピソードコメントって返事してもいいものなのでしょうか?】

 今回でいろんなタイプのキメラが登場してますね。

 今回はそのキメラについてまとめてみようと思います。

 キメラというと一番有名どころは鋼の錬金術師でしょうか?
 キメラという言葉の本来の意味はギリシャ神話に登場する怪物で、ライオンの体に背中から生えた山羊の頭、尻尾に蛇が生えた想像上の動物です。
 キメラはエキドナとその夫テュポーンの子で、兄弟にはオルトロスやヒドラ、ケルベロス、ラドンなどがいます。草のおばさんと鼻息で相手を吹き飛ばす風船みたいな怪物の子供ですね。草のおばさんと夫婦なら、キメラシードを鼻息で吹き飛ばして生息版図を広げるのが便利そうです(FF6とDMC4のネタは古すぎるでしょうか?)。
 ところで鼻息を離息と変換するのは一体どういうことなのか。

 ちなみにエキドナとオルトロスの近親相姦の結果生まれてきたのがVampire Killers2で登場したネメアの名の由来にもなったネメアの獅子なんですが、まあそれは置いといて。
 生物工学上、キメラの単語は異なる複数の胚に由来する細胞群から形成された生命体を指し、同一個体内に異なった遺伝情報を持つ細胞が混じっている状態、およびその個体を指します。有名なところでは鶏と鶉の細胞群を複合したキメラですね。
 人間の場合バニシングツインの細胞群を取り込んで、部分的に異なる個体の細胞から形成されるケースもある様です。生殖器周りだけ姉妹になるはずだった胎児の細胞組織で出来てたりとか。卵巣がそういったキメラの組織で形成されていた場合、排卵される卵子は母親由来のものにはならず、こういった場合、生まれてきた赤ん坊は親子関係が否定されるそうですよ。生まれてきた子は母親の実子ではなく、血縁関係的には姪になるそうです。
 作中に登場するキメラは人間の胚をベースに様々な生物組織を複合し、薬品を用いて成長に誘導を加えて作り出したものです。

 キメラには量産可能な代わりに繁殖能力を持たないタイプのキメラと繁殖能力を持つキメラがおり、今回遭遇したキメラたちは後者です。

 とりあえずここでは後者のキメラについて。

 作中に登場するキメラは、第一世代のみ調製槽を用いて造られます。
 調製とは人間の胚をベースに様々な生物組織を複合し、薬品や電気刺激等を用いて成長に誘導を加え任意の変化を促すもので、これによって意図した能力や形態を附加するわけです。
 第一世代のキメラは通常実験のために使われ、実際のキメラ群の持ち運びはキメラそのものではなくその体内から取り出した卵を持ち運ぶことによって行われます。
 ぞろぞろキメラを連れ歩くのは、目立つうえに本人も危険を伴いますからね。

 で、実際のキメラの群れの誕生は、キメラ卵を母体に植えつけることによって行われます。
 キメラにはメスはいません。すべての個体がオスです。また繁殖能力を持たない量産型キメラの場合、雌雄の区別はありません。
 キメラの卵はいわゆる玉子ではなくキメラ受精卵に似たもので、これが胎生生殖生物の子宮に挿入されると胎盤を形成、女性が排卵期にあろうがなかろうが関係無くホルモンバランスを狂わせて肉体を強制的に妊娠状態に変化させ、胎盤を通じて母体から栄養とカロリーを受け取って成長します。
 また、キメラ卵はすでに受精済みの状態なので母体との間で遺伝子の混合は起こらず、したがって生まれてくるのは父親と同じ種類のキメラ、完全な自己クローンです。
 通常の人間の妊娠期間が約十ヶ月なのはあまり成長が早いと母体が栄養とカロリーを奪い尽くされて死んでしまうからですが、作中におけるキメラは戦闘用に調製された生物なので生命活動は早回しにされており、当然妊娠期間も短く、三十分程度で母親(=胎内にキメラ卵を植えつけられた女性)の栄養分やカロリーを根こそぎ奪い取り、最終的には――母親が出産前に死亡することが多いこと、および人間と同じ出産過程が始まる前にキメラが行動可能になる為に――母親の体を食い破って生まれてきます。
 また、キメラは体内で高速で成長するため、母体のカロリーや栄養不足で成長中に死んでしまうことも珍しくなく、そのため出生率はさほど高くありません。ただ現代では人間の栄養状態がかなりよくなっているので、中世に比べればまだ出生率は上がっています。
 以上がキメラの繁殖です。
 このために、キメラが繁殖しようとするときは人間の女性を襲うわけです。キメラ自体は調製槽から解き放たれると、人間の女性を襲ってみずから生殖行動を行います。
 成長が早い=新陳代謝の速度が速いということなので、キメラはほとんど常にひどい飢餓感に襲われています。アルカードと戦ったキメラたちも、アルカードと遭遇していなければ研究員の屍をむさぼり喰っていたでしょう。

 ちなみに当作品におけるクリーチャーのモチーフになっているのは、強殖装甲ガイバーのゾアノイドたちです。さすがにそのまんまというわけではないですが、とにかくこの手のネタに関してはインスパイア受けまくりです。
 と言っても、最近のガイバーの流れは正直あまり好きではないんですが。巨大化はあかんだろ巨大化は。
 キメラだのなんだのというとグリフォンとかそういうのを思い浮かべがちですが、俺は個人的にそういうのが好きじゃないのです。
 作者がグリフォンとか嫌いな理由ですが、いくら考えても噛みつきと引っ掻きしか攻撃方法が思い浮かばないし、ヒポグリフの石化ガスとかも生体組織にどういう変化が起こるのかとか考えて夜も眠れなくry
 それなら一体一体異なる能力を持つキメラに囲まれて戦ってるほうが、書くほうも読むほうも楽しいと思うんですよね。

 ちなみにキメラの繁殖行動に関する設定、ベルセルク25巻終盤のトロールの繁殖シーンのインパクトがあまりにも強かったことのほか、子供のころに親戚の家で読んだ仮面ライダーブラックRXの単行本が強く影響しています。
 確かあの単行本、どこぞの洞窟かなにかに女の子が大勢捕まってて、なんか蜂みたいな怪物の苗床にされてるんですよね。そして生まれてきた幼虫たちの餌にされてた様な記憶があります。もう何十年か前の話なので記憶もいい加減ですから、実際には仮面ライダーではないかもしれません。みんな全裸だったような気もしますが、正直苗床シーンのインパクトが強すぎてあまり印象に残ってません。
 これに加えて瀬名秀明氏のパラサイト・イヴ原作が強く影響しています。
 彼の作品において、イヴは女の子の子宮を自分と教授の受精卵を受胎させ完全な生物を生むために利用しています。で、その女の子はわずか十数分程度の短時間でイヴの子供を出産しました。
 それを読んだ時思ったんです。
 こんな短時間で赤ん坊が体内で成長し、出産に至るなら、母体になった女の子は蓄積した栄養分やカロリーを根こそぎ奪われて、死んでしまうんじゃないかと。だってそうでしょ? 母体からカロリーも栄養も受け取らないなら、そもそも母体自体必要無いわけで。
 ここらへんが影響して、この様な設定になりました。
 ちなみにキメラの繁殖シーンは本編では登場しませんが、セルフスピンオフの作中で登場しています。
 セルフスピンオフのほうも今書き直してるんですが、実はかなり性的に残虐な描写があるので、垢BANくらいそうでこっちに載せられるかはわかりません。昨日アップした短編なんか鼻で笑えるレベルです。

 あらためてまとめると、自分で書いてて鬱な気分になりますね。

 まあそれはともかく、たぶん昼ごろにすべてのキメラの名前が出ると思います。
 名前はウルフェランス、ギルガノン、ジグラトス、ヴァンドリウス、アッガイウス。
 ちなみに作中で名前と顔が一致するのは、ウルフェランスだけですね。ウルフェランスは01です。名前の由来は頭部がオオカミだから。
 ギルガノンとジグラトス、ヴァンドリウス、アッガイウスに関しては、研究員ズとか社長視点のために名前考えただけで、どれがどれかというのは実は考えてません。なので、01だけウルフェランスにして、残りは適当に当てといてくださって結構です。答え合わせがされる機会は、もう永遠に訪れませんので。

 んで、その社長さんの名前なんですが、巻島さんといいます。強殖装甲ガイバーに登場する悪の組織クロノスの旧日本支部の統括責任者・巻島社長です。マックス製薬の名前の由来もガイバーで、旧日本支部の隠れ蓑になっていた製薬会社です。げんぞうさんがかぶっちゃいました。
 何人かすでに登場してますが、研究員のうち若林と岬は、キャプテン翼に出てくるキャラの名前のもじりです。別に好きな漫画ではないのですが、というかトンデモ漫画としての方向性が好きになれないので嫌いではないけど嫌い寄りの中立といった感じなのですが、書いてる最中にふと頭に浮かびました。出てくる研究員の名前付きを全員キャプつばネームにしようかと思ったけど、だんだんめんどくさくなってきてふたりだけで終わりました。というか、あんまり覚えてないし。大空翼、岬太郎、若林源三、それくらいしか思い出せません。
 羽柴は特に由来はありません。戝前は字面は違いますが、これ書いてたときにたまたま見た『下町ロケット』で財前さんという人が登場していたので。
 研究員たちを暗殺してるシーンが書いててやたら楽しかったんですけど、残念ながら研究内容のパターンがあんまり思いつかなかったのでやめにしました。
 
 なお、作中でも書いてますが、当時は一九九七年です。
 当時はUSBフラッシュメモリなんて普及しておらず、可搬記録媒体(自衛隊用語)と言えばCDとかフロッピーディスクが普通でした。
 今の若い人とかは、フロッピー自体なにかわからない人も多いと思います。
 MOの磁気ディスク版だと思ってくださいと言おうにも、MO自体ももうかなり前に廃れてしまったので駄目かな?

 ちなみに容量は1.44MBとかで、最近のスマホで撮った画像一枚収めることさえ出来ないことも多いです。

 当時はおそらくDVD-Rとかも登場しておらず、ブロードバンドもまだ一般的ではありませんでした。
 作中においてグリゴラシュは紙媒体で研究内容を提出されていますが、A4くらいの紙に印刷されたものが数十万枚提出されています。これは魔術師たちの使う魔術演算機用の記録媒体と電子演算機の記録方式と規格の違いで、データを直接書き写せないからです。あと、当時はダイヤルアップが中心でブロードバンドはあまり普及しておらず、研究データをネット送信など夢のまた夢だったからです。
 それでも結局PVヴェノムとか武装変更に関する概要的なものしか送れてません。
 アルカードとしては、水際で何とか阻止できたというところですね。

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