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そう言えば。

 わたしは怪談大好き!
 ところで、わたし自身が恐い体験をした事はあったのか?
 …無いな。
 霊体験と言うよりは、何だかよく分らん体験はあります。
 確か中学生の頃。
 夏で、暑いから涼を入れるように窓を開け放って寝ていたある日。(網戸は入っています)夜中にふと目が覚めて、特にどうこう思ってもいませんでしたが、開いても居ない眼に、網戸をすり抜ける黒い雲のようなものが見えました。
 たぶん、心の眼で。
 「それ」がこっちに来る。のも、何故か分っていた。
 本当に「それ」が来て、どうなったのかと言うと、けたたましいクラクションの音と男性の叫び声と、女性の何かを言っている声のかたまり。
 特に何が有るでもなく、スッと通り抜けていったので、詳細は不明で、その時の印象はうざいとしか残っていない。
 その時は何を言っているのかを理解していたけれど、過ぎてみると、何を言っていたのかが一切不明。
 今となって何か説明をつけるのであれば、アレは何らかのエネルギーの塊りだったのであろうなぁ?です。
 次の体験は成人した後。妹とある物件を借りて同居していました。
 繁華な界隈にあるアパートで、その時も夏で、暑いから涼を入れるように窓を開け放って寝ていました。
 例のごとく、ふと目が覚めて、だからどうこうはありません。薄く眼を開けてみるとまだ暗い夜だ。目覚まし仕掛けてあるし、まだ寝ていても良いと判断して、寝に掛かりました。ウトウトしかけたところで、私の右手の平を握る手がある。
 妹がまたふざけているのであろう。思いましたが、次の瞬間に思い出しました。
「いや、違う!アイツは今日お友達の家にお泊りに行っていて、ここには居ない」
 思った瞬間に、ドバっと無数の手が私を掴んできました。
 どういう訳か、その時金縛りにも何にもあっていなかったので、手近な手を取ってねじり上げ、骨を折ってやりました(鼻息フン!)。
 骨、あるのかアレに?
 とも思いますが、確かにボキッという感触がありました。
 生体では無かろうから、酷い目にあったとして、訴える先は無かろう。私も罪には問われない。
 可哀そうな事をしましたね。
 実はその瞬間にヘンな気は散って安眠し、次の日普通に仕事に行きました。何事もありませんでした。

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