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私を離さないで

以前にも書いたことが有りますが、あれは、何か違う。
では、なにが?
原作者の言動によると、あれは「日本的な」話のようでした。
どうも、そこが違和感の発生源で、たまに思い返したりしていました。
この頃、ふと、思い当たることが。
あれよりも前に、タイムスリップもので「仁」(だったっけ?)と言うタイトルのドラマありましたよね。現代の医者が江戸時代に行っちゃって一見奇跡のような事を起こすドラマ。
そのドラマの中でヒロイン役の綾瀬さん(図らずも!)が、瀕死の状態で、とても助からない子供の患者について、「そういう定めなのでありましょう」と、あっさり言うシーンが有った事を思い出しました。
結構、胸を突かれる言葉で、「ああ、こんなふうに受け入れて来たんだなあ」と、その時思いました。
おそらくは、「私を離さないで」の作者が思う日本的って、これじゃないのかなぁ、と?
「定め」となれば、好いも悪いも無い、でも、その場合の日本人の態度は、決してあきらめ、でもない。な。と、思うのです。
じゃ、何だろう?
考えたら、結構難しい事をしているらしいと、思われます。
それは、自分の死を受け入れる。と、言う事。
とても、現時点での私には想像もつきません。とりあえず、持病も無ければ、身近に命の危険も感じられないから。
それでも、もし、その時、飛行機の中で手に汗握ってがたがた震えている最中にでも、「皆さん、こう言う事になりました。覚悟を決めて下さい」と呼びかけられたら、迷わずに、ああ、このような定めであったか、と思って決心を固めるかも知れないと言うところまでは想像がつきます。
日本人って、こういう人達なのかもしれませんね。

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