「夏というものの負の要素だけを受け取り続けている」
という話を友人にされたことがある。尤もだと思った。
夏は独り者に厳しい。お祭りもプールも夕立も、その陽射も無闇に高い温度も全て独り者に厳しく出来ている。
夏以外の季節はわりと可愛げがあると私は思っていて、秋冬春と美味しいものが沢山現れると言うのに、夏は良くない。キノコも山菜も出てこない。あるのは水っぽい夏野菜だけ。ズッキーニは外で食べると美味しいなあと思うわけですが。
(最近、ズッキーニと舞茸が食べたいという局地的な欲求からそれらを購入しバター醤油で炒めて食べたが、あまりの腹持ちの悪さに驚愕した。貧乏人には糖質と塩分、油で寿命を縮める以外に術はないのか)
(あとマック。すごいよねマック。マクドナルドのことです。関東人なのでマック呼びです。あれ食べると数日中にまた食べたくなるんですよね。怖くないですか?)
(関係ないけど、KFCが今飲み物全部100円で売ってるんですけど、あれいいですよね。ドリンクバーが欲しければファミレスに行くが、そうではないが、しかし何かを飲みたいという時に便利で、セット頼むついでにコーラLをつけてしまった。コーラは偉大だ。アメリカが生んだ数少ない良質な発明品の一つだ)
夏は外出しないと面白くない(というか、人は家にこもっていると神経を患う。ユイスマンスの「さかしま」もそういうオチだったよね)ので、いくらか旅行に行ってみるが、旅先で疲労した挙句精神薬を忘れてきて、帰りのバスで眠れずにウンウンと心の中でうなりながら文字を考えていたわけですが、この文字というのがまた思いつくだけ思いついて地べたに足をつけてくれない。notフレンドリー。英語は苦手なので文法が正しいかはこの際どうでもいい。
結局お茶を濁しながら八月が丸ごと横を通り過ぎていってしまい、プールもナイトプールもタピオカも夏祭りも花火も海水浴もない夏を過ごしてしまった。家族旅行で海に行ったのに「共同幻想論」読んでた私がいけないというのは確かに少々思うところがありますが、嫌じゃん日焼け。大体海は秋冬の方が趣があるよ。わざわざ入水する必要はないんだ。太宰治じゃあるまいし。行きは二人で帰りは一人ってね。ハッ!
というわけで、過去に書いたものでお茶を濁し続けながら夏が過ぎ去っていったわけですが、皆さんお元気ですか。私はイマイチですが、少しずつ文字を書いているのでなんとか年内に一つは書き上げたいところですね……