ここでは、げんとげんを綴るうえで、どうしてもできなかったこと、そしてやり始めて「失敗したな」と感じたことを綴ります。備忘録的に。
①固有名詞
幻獣、異獣、異骸と。モンスター的な設定を作ることはうまくいったなと思っております。
ですが、それらの所謂“固有名詞”を作ることがうまくできなかったと。設定的にできない設定を作ってしまったな、と感じております。
と、いうのも。
設定上、異世界は「誰かの作った物語」であり、それは普遍のものではなく、
ゆえに世界全てに於いて共通する認識を作れなかったのです。
便宜上、名前をつけたモンスターはいました。
キメラデッドとか、リッチとか、ウィッカーマンとか。
でもあの名称は世界全体に共通する名称ではなく、あの場においてそう呼ぶことにした、というものでしかないです。
これはもうね……設定のミスです。完全に。
「その世界においてどう呼ばれている存在か」という共通認識を持たせる。
これが次の作品での目標のひとつです。
②群像劇
作中、エンドテロップ作るくらいたくさんのキャラクターを作りましたが、
群像劇では無かったですね。
メインキャスト、五人ですから。
これは私自身が、群像劇を苦手としている、というのが致命的な原因です。
あまり多くのキャラクターに心血注げないというか……
なのでいつか、ちゃんとした群像劇を考えてみたいと思います。
③ハッピーエンド
これも、作者の弱点なのかもしれません。
どうにも、100%のハッピーエンドって、苦手です。いや、読むのは好きですよ。
でも、自分が作る物語においては、ハッピーエンドじゃない方が好きというか。
どこかに、ひとつの報われない救われない何か、があってほしい。
げんとげん、という作品においては。
夷ちゃんの存在がそれでした。
彼女一人の喪失があり、でもそれゆえにそれ以外の全ては救われる、というか。
(アナザーワールドさんは救われていませんが)
この作風は、変わらないと思います。
これ以上も何かあるとは思いますが、自覚しているだけでこの辺り。
出来る限り、エンターテイメントとして皆さんに楽しんでいただけるよう、頑張ってまいります。
宜候。