ここではあとがきとして、
げんとげんという物語が生まれた経緯とかを、適当に綴っていきます。それはもう、ざっくばらんに。
よろしければお読みください。
メイとエミという、二人のキャラクターが私の頭の中に生まれたのが、
今からだいたい18年前でしょうか。
当時私は19歳か20歳で、メイとエミという二人の主人公が登場する戯曲を書きました。
(その頃私は、舞台でお芝居をしていたりしました)
リストカットの常習者であるメイと、
不治の病で間も無く死ぬエミ。
そういう物語だったと思います。
(その頃の物語を改定したのがアイコロです)
この二人のキャラクターが私は好きで、
いつかこの二人が輝くような、何かしらの物語を書きたいと考えていました。
構想が積み重なり、新しい設定が生まれては消え、
ついに物語は生まれず……そうしているうちに、二人の年齢は設定上の年齢と同じになってしまいました。
二人は、17歳になったのです。
「これは、あかん」
私はそう思いました。そして、新型コロナウイルスの関係でおうち時間が増えることになり、ここがチャンスと思い切り、二人の物語を新しく紡ぎ出すことにしました。
3月くらいから書き始めていたのですが、書いては消し、書いては消しを繰り返し。
そして本来は「四月朔日夷がいろいろと幻術を使って何かする物語」用に留めていたタイトルである「げんとげん」をつけ、5月2日、小説家になろうにて。5月4日、カクヨムにて連載をスタートさせました。
そこからはもう――必死でした。
最初の頃はストックを作り、なるべく毎日更新になるように。
だんだんと仕事が戻り始め、それが出来なくなっていきました。
でも、楽しかった。
脊髄反射でキャラクターたちが動いていくことが面白く、
なかなか自分の書きたいように書かせてもらえない逡巡が、それはもう楽しかった。
一度、三か月ほど筆をお休みさせていただきましたが、
でもこうやって楽しい気持ちのまま書き終えることが出来て幸せです。
芽衣ちゃん。
夷ちゃん。そして咲ちゃん。
私の頭の中に生まれてきてくれてありがとう。
まぁ、夷ちゃんと咲ちゃんには、まだ頑張ってもらいますけどね。
いつか芽衣ちゃんも、またどこかで会えるといいなぁ。
ありがとうございました。