登山や山登りに関する本を続けて読んでいる。
とは言っても、沢木耕太郎の「凍」、北村薫の「八月の六日間」、そして前々から気になっていたノンフィクションの「死に山」で、どれも傾向の異なる本である。「山と渓谷」のような雑誌も一年以上前のものはアマゾン何とかで無料だった。
昨夜は「八月の~」を読み終えた。連作短編の場合、登場人物の再登場が頻繁に起きるのだが、この作品では意外な方向から再登場し、その後でまた再々登場するケースが多い。その意外性が読みどころ、と思っているのはおそらく私だけだろう。
とにかく山歩きをしてみたくなる小説で、読書会向きで、女性向けの成長小説でもあった。山の怖さもあちこちに書いてある。急に知り合いの頬を張り飛ばして、「バカ野郎!山をなめるな!」と叫びたくなる。