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本を読まないと書けない病

自分の場合、何かいろいろな本を読んでいる状態が普通で、そうでないと心身ともに調子が悪くなる。

最近は読書会用に「高丘親王航海記」を再読した。

「天竺へ行く」という立派な目標があって、これを達成しようという話なのだが、あれこれ円環構造やら鏡によって対になる関係やらがあって、結局は目標を達成しているようないないような感じで終る。

やはりこうは書けないよなと感心した。

ドストエフスキーも少し再読した。

昔から「話が長い」と思っていたが、年をとってまた読んでみると、やはり「話がなげ~よ!!」としか思えない。それに翻訳だし、口述筆記で書いたというし、何というか普通の小説とはかなり違う。

それでも何を読んでも妙に刺激を受ける、その受け方が通常の作家とかなり違うので不思議である。普通の作家は「ぶるぶる」と身を震わせたりしないし、「わなわな」と手を震わせたりもしないのだが、なぜかドストエフスキーの小説に出てくる人々はしょっちゅう震えてばかりいる。

2件のコメント

  • 私も「読まないと書けない病」ですよ。本を読んでいない時は、なんとなく創作意欲が沸かなくなるんですよねー。

    逆に「読みすぎて影響されまくる病」でもあります。
    (それが遅筆の原因!)

  • 私は直接的な影響はなぜか受けないらしくて、「面白さ」を感じると、別種のアイディアが出てくるんですよね。不思議ですけど、ずっと前々からそういう傾向があります。

    たとえば詐欺師の騙しあい、みたいな映画を観ると急に農業に関するアイディアが浮かぶとか、ドストエフスキー論なんかで「神とはどうたらこうたら」という難しい文章を読んでいて童話を思いつくとか、自分でも変な感じがします。ロケットペンシル的な感じですね。
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