「昆虫と妖精」を含む小説

八帖の古い和室。 そこで静かに暮らす一人の男は、ある朝、飼っていたクビキリギスが忽然と姿を消したことに「おかしいな――」と微かに首を傾げるだけだった。だが、その「不在」こそが、…

冒険者のリィーバは港町で賭けをした。 厄介者の魚をうまい料理にすれば金貨二十枚。もしできなければ……。 なんとしてでも魚をうまい料理にするために、リィーバはクラムハガクの森へ。 …

　ホモ・サピエンスなどセキツイ動物は存在せず、植物や菌類、無セキツイ動物と、それぞれの種や属の象徴たる妖精たちの、存在する場所で紡がれる物語を集めたものです。その場所は森を中心と…