シルバーリングは、色違い

寺山明海。アラサーの仕事命の面倒見のいい女性。
色気ない味気ない。そんな毎日。
親友から呼ばれてきたあだ名は、クズ男ホイホイ。
歴代彼氏にはいつも、母親みたい。と言われ、金と時間だけを奪われてきた。
ようやく見つけ、結婚した相手は結局またクズ男。色恋沙汰からはすっかり離れた仕事人生。
そんな時、長らく離れていた高校の同窓会に、親友に引っ張り出された明海。
そこには、明海の最初の彼氏だった、町岡の変わり果てた姿が。
すっかり変わってしまったものの、確かに好きだった町岡と話に花を咲かせる明海。
お互いに若りし頃に消化不良で終わった恋を思い出すが、
2人の指には、色違いの婚約指輪が輝いている…

青春を置いてきてしまった大人たちの、
罪深い中でも、どこか爽やかですらある、恋の物語。