概要
未来は金額でしか現れない。
骨董市で手に入れた奇妙な万年筆――
天冠にはサソリの尾のような針が仕込まれ、
それを腕に刺して血を吸わせると、
ペン先は未来を“金額だけ”で書き出す。
二万円、百万円、三百万円。
書かれた金額は必ず現実になるが、
その金がどんな形で手に入るのかは、決して示されない。
喜びと恐怖のあいだで揺れながら、男は次第に万年筆に魅入られていく。
天冠にはサソリの尾のような針が仕込まれ、
それを腕に刺して血を吸わせると、
ペン先は未来を“金額だけ”で書き出す。
二万円、百万円、三百万円。
書かれた金額は必ず現実になるが、
その金がどんな形で手に入るのかは、決して示されない。
喜びと恐怖のあいだで揺れながら、男は次第に万年筆に魅入られていく。