概要
気難しそうな強面の老人と、庭先の花
妻・みちゑを亡くした老人が、車を降り自宅へと入っていく。
葬儀後、亡き妻について語り合う、二人の娘とその夫たち。
長いこと透析治療で病院に通っていたみちゑは、穏やかで明るい人物であった。
葬儀後、亡き妻について語り合う、二人の娘とその夫たち。
長いこと透析治療で病院に通っていたみちゑは、穏やかで明るい人物であった。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!言葉にしきれない虚しさや寂しさが静かに胸へ落ちて来る
親の葬儀。
その瞬間に大きな事件が起きるわけではない。
ただ、他界した親には生前に大きな試練があった。
ものすごく極端なことを言うならば、その試練を乗り越えるために
片方の親は仕事に逃げ
片方の親は膜の中で息を殺してきた。
わかり合えているようで、おそらくどうしてもわかり合えない薄い膜に隔てられた2人。
互いが互いを詰ることができていたなら
全然違った未来が待っていたかもしれない2人。
親の老いと子どもたちの生活の距離、言葉にしきれない虚しさや寂しさが、静かに胸へ落ちて来る。
死や病を扱っていることで、賛否両論があるだろう。
それでも読んで欲しい。 - ★★★ Excellent!!!これはまだ道半ばの物語
題名に「老人」とあるのに『道半ば』とはいかがなものかと思うかもしれない。が、私はこれ以上の感想が浮かばなかった。
言ってみればどこにでもありそうな一般家庭の切り取られたある場面。そのショート・ショートと呼べそうなものである。
ただ、読み進めるうちに湧いた感情はそれだけに留まらなかった。確かにある程度の背景は分かるし、彼の想いも理解できる。では何がそうおもわせるのか。
人生とは長く、時に理不尽で無常でもある。
ただ、生きていれば、生きているから何かが見えてくるかもしれないのだ。
――人生の答えは『解』であり、ただ一つではない――
そんな寂寞な思いがする良いお話でした。…続きを読む