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概要
何かを背負って生きているすべての人へ
先天性の疾患により永久歯がなく、乳歯のまま生きる茉莉。小学4年生の時、レントゲンで永久歯が一本もないことが判明し、「二十歳頃、歯が抜け落ちる」と宣告される。インプラントは一本三十万円。その金額に母は顔面蒼白になり、以来十年間こっそり貯金を続けていた。
二十歳で母の貯金を知った茉莉は、それを断り、自分で何とかすると決意する。それから十八年。三十八歳になった今も、茉莉の乳歯は一本も抜けず、健気に頑張ってくれている。
毎日、祈るように丁寧に歯を磨きながら、茉莉は「一本三十万円」という数字を抱えて生きている。そして、道行く人々を見ながら思う──皆、何かを抱えながら生きているのだと。見えない重荷と共に、それでも今日を生きる人々への、静かな共感の物語。
二十歳で母の貯金を知った茉莉は、それを断り、自分で何とかすると決意する。それから十八年。三十八歳になった今も、茉莉の乳歯は一本も抜けず、健気に頑張ってくれている。
毎日、祈るように丁寧に歯を磨きながら、茉莉は「一本三十万円」という数字を抱えて生きている。そして、道行く人々を見ながら思う──皆、何かを抱えながら生きているのだと。見えない重荷と共に、それでも今日を生きる人々への、静かな共感の物語。
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