概要
蔦が揺れるたび、世界は最初に戻る。
夕暮れの田舎道を歩いていた男は、突然の腹痛に襲われ、道端にある蔦に覆われた古い便所に駆け込む。
用を足して安堵した瞬間、外から控えめだが執拗なノックが響く。
恐怖に凍りついた男は身動きできず、やがてノックが止んだのを確認して外へ出ると、扉を叩いていたのは風に揺れるヘチマの実だったと知る。
用を足して安堵した瞬間、外から控えめだが執拗なノックが響く。
恐怖に凍りついた男は身動きできず、やがてノックが止んだのを確認して外へ出ると、扉を叩いていたのは風に揺れるヘチマの実だったと知る。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!蔦の蔓で作られた永遠
誰そ彼刻の田舎の畦道を一人、歩く男。
突然の不調に慄き…周囲を見渡すと、まるで
絵に描いたような蔦の絡まる 古い便所 が
視界に飛び込んでくる。天の助けと、そこを
利用するのだが…。
作者の端正な文章が 違和感 を払拭して
正常性バイアスに更にバイアスがかかる。
この手腕たるや、御見事!
何故…? そんな事はいつの間にか文章の
文字と文字との間にこぼれ落ちてしまう。
漸く人心地ついた男を脅かすノックの音。
まさにホラーの醍醐味であろう。
何度も何度も執拗にノックされる戸。
途方に暮れるも、勇気を持って開けた先の
糸瓜。
不条理?否、そうではない。ここからの
畳み掛ける様な展開…続きを読む