概要
やさぐれ少年と浮遊する少女のボーイ・ミーツ・ガール
やさぐれた金髪男児・多岐辰哉(たき たつや)は、ある日空を泳ぐ白い少女・鯉池赤鱗(こいけ あかり)と出会う。他人には見ることも触れることもできない不思議な彼女は、道に迷っていると言い、唯一目が合った辰哉に道案内してほしいとつきまとってくる。古本屋で手に入れた古地図を片手に、二人は山に分け入っていく――
月読峠に伝わる不思議な古地図と謎の大蛇の化石、『蛇よ、どうか今宵は月に溺れぬように』https://kakuyomu.jp/works/822139841980969846(序章・著:成田良悟さま)から続く、一つの断片の物語。
月読峠に伝わる不思議な古地図と謎の大蛇の化石、『蛇よ、どうか今宵は月に溺れぬように』https://kakuyomu.jp/works/822139841980969846(序章・著:成田良悟さま)から続く、一つの断片の物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!古地図が導いたのは 少年少女の絆と成長
二人の出会いの光景が、とても美しいのです。
光に透ける白髪、ビードロのような赤い瞳、浴衣姿で赤いパラソルをくるくる回しながら、空を浮遊する少女、鯉池赤鱗(こいけあかり)
誰にも見つけてもらえず、空を彷徨っていました。
目が合った―――
ただ一人、彼女を見つけてくれたのは金髪頭の小学生、多岐辰哉(たきたつや)
お昼代として親が置いて行った五百円玉を握りしめて、夜少年の両親が営むクレープ屋に頻繁にやって来る少年です。
いつも、一人でいる彼は、一人が好きなフリをしていました。
迷子だと言う赤鱗は、ある場所を探していました。そこで、二人は古地図を手に入れて探しに行くのですが………続きを読む - ★★★ Excellent!!!言葉の二重奏が、物語ごと歌い出す
居場所のない少年と、彼にしか見えない錦鯉の少女。
少女は空へ昇りたくて、少年は地上で迷子のままで――そんな二人が手をつないで歩き出す物語です。
孤独な二人が出会い、すれ違い、それでも手を離さないでいようとする。
その一本芯の通った願いが、最初から最後までぶれません。
だからこそ、読んでいるあいだずっと二人のことが心配で、そして愛おしく感じられました。
少年を取り巻く大人たちの距離感も絶妙でした。
近づきすぎず、けれど確かにそこにいてくれる。
クレープ屋の店番も、古本屋の店主も、一人ひとりの言葉がじんわりと沁みてきます。
そのうえで、何より言葉の使い方が見事です。
恋と鯉、落ちると堕ちる…続きを読む