概要
私の哀を奪ったのは、この世で最も冷酷で、潜愛を刻む王だった―⋯
死の直前に、彼女がスマホで撮った名も知らぬ花、「海棠(カイドウ)」。
大学生の彼女が、次に目を覚ましたのは⋯神話が息づく天妖界の深淵。忘川(ぼうせん)流れる、辺境の地であった。
彼女を助けた男に、その対価として感情の核「哀しみ」を奪われ、名も知らぬその花の名を己に与えられる。
夏(か)王朝ー⋯。
歴史上、実在したのか未だ議論される最古の王朝。
彼女がこの地に来て初めて描いたのは、命乞いのための⋯世界地図。うろ覚えで、とても下手くそな、人間界の記録。
けれど、その海棠の不遜な知略と名もない地図に翻弄され運命を狂わされた男たちがいる。
彼女の哀しみを肩代わりし、孤独な深淵で沈黙を貫く、方国である有昧(ゆうまい)の王・浮游(ふゆう)。非情で冷酷。彼女を支配するように痛みすら全てを飲み込
大学生の彼女が、次に目を覚ましたのは⋯神話が息づく天妖界の深淵。忘川(ぼうせん)流れる、辺境の地であった。
彼女を助けた男に、その対価として感情の核「哀しみ」を奪われ、名も知らぬその花の名を己に与えられる。
夏(か)王朝ー⋯。
歴史上、実在したのか未だ議論される最古の王朝。
彼女がこの地に来て初めて描いたのは、命乞いのための⋯世界地図。うろ覚えで、とても下手くそな、人間界の記録。
けれど、その海棠の不遜な知略と名もない地図に翻弄され運命を狂わされた男たちがいる。
彼女の哀しみを肩代わりし、孤独な深淵で沈黙を貫く、方国である有昧(ゆうまい)の王・浮游(ふゆう)。非情で冷酷。彼女を支配するように痛みすら全てを飲み込
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