幽霊なんていなかった
今回うちの会社が解体を請け負うことになった建物は幽霊が出ると噂されている。
以前解体をしようとした業者があったようだが、解体作業が始まってすぐ何人かの作業員が怪我をしたとかで取り壊しがストップしていたらしい。
その怪我っていうのが、幽霊に押されて足場から落ちたんだと言われているんだ。
でも、今回は大丈夫。
うちにはめちゃめちゃ霊感の強い同僚がいるけど「幽霊なんてここには1人もいない。」って言ってるし、念のため作業員は全員お祓いも受けた。
これで安心して解体できる。
解体作業が始まって少しした頃、俺は見てしまった。
5メートルくらい先の鉄骨で作業している同僚の後ろに女が立っている。
長い髪で顔が覆われていて、白いワンピースを着た女だ。
「あっ!」と思った瞬間、女は同僚の背中を押した。
そのまま地面に叩き付けられ、同僚は全治1ヵ月の大怪我を負った。
後日、「幽霊に押されたんです!」そう俺が上司に説明すると、怪我した同僚は言った。「幽霊なんていなかった。」
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気づいてしまった話―意味がわかると、少し怖い短編集― 森永エンゼル @morien
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