概要
一首が生まれる、その前の時間。
百人一首の歌を小説にしました。
一首一話。百話完結です。
★はオススメです。
和歌として残された一行の裏に確かに息づいていた「生きた時間」を掬い取る、一首が生まれる、前夜の物語。
一首一話。百話完結です。
★はオススメです。
和歌として残された一行の裏に確かに息づいていた「生きた時間」を掬い取る、一首が生まれる、前夜の物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!歌一首を刃に替え、飛鳥の夜へ誘う歴史短編連作、格好良い読み応え十分だ。
『百人一首前夜』は、百人一首の名歌を「その歌が生まれる直前の夜」として立ち上げ、歴史の出来事と人の迷いを同じ画面に置く連載だ。第3話まででも、歌が教科書の中の説明から離れ、息と体温のある独白として聞こえてくる。
とりわけ第1話では、乙巳の変を前にした中大兄皇子が、田のほとりの仮庵に身を寄せ、苫の隙間から落ちる露が緋色の袖をぽたり、ぽたりと濡らしていく。その冷たさを払わず受け止める描写が、決断の前夜に残るためらいを、説明ではなく感覚で読者に渡してくる。夜明けに田が金色に照らされても「袖の露は乾かない」という余韻が残り、行動の結果だけでなく、背負い続ける重さまで射程に入っている。
第2話は白…続きを読む