どこかで繋がる食文化

なかむら恵美

第1話

パック入りの豆大福を頂いた。5個も入っている。

1つ、1つがもっちり&微妙な塩加減+豆がぎっしりと、まことラブリー。

雅よのぅ、おっ、ほっ、ほっ。

冷蔵庫に入れ、固まったのをオーブンレンジで1分。

醤油を垂らすと美味(びみ)との情報つき。成程、美味(おいし)そうだ。



そういえば、某地ではお雑煮に大福を入れ、食べるとか。

最初は(え~っ!)と思ったが、分解しよう。大福の皮=餅米、餡子=小豆であるから、すんなりいける。違和感もない。

ゴージャス具材の雑煮、小豆が入って甘いんよ、版である。


群馬弁で「大福」を「餡ピン」というが、「ピン」は「ピンからキリ」の「ピン」。

つまり「上等」&「特別」の意。

「餡子の入ったピン餅」だから「大福」を指す。

お雑煮に大福を入れるのを、群馬的に言えば「餡ピン雑煮」となるわいな。

どこかで繋がっているのね、食文化って。

「勿体ないから」思いが様々な調理法や保存法を呼び、味覚へとなるのだ。

                                  <了>

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