第3話 法照寺と根古間神社

大晦日にはお寺で鐘をきますよ。

でも、一度もヤった事がなくて

遠くで鐘の音を聞いたりはしたけど

…多分、混雑するんだろうな、と。

何で又こんなに沢山の人々が夜中に

わさわさ出て来るンだろうか…と。

 もう、その段階で


       煩悩にまみれ。


静謐な除夜の鐘というのは、なかなか

今の世では難しいのかも知れません。

ともあれ、人混みは…苦手です。


それはそうと。大晦日にはお寺に行く

日本人は、新年正月には何故だか

神社へ行きがち。


まさにこの国は色んな宗教が存在して

その中心に多神教としての神道が

(この辺も実は複雑ではあるけれど)

存在しているのかなと思う。

 森羅万象に畏れと敬虔さをもって

相対する、というのは実は自分が

今まで書いて来たホラーの

(基本、安定のホラー枠!)にも

こっそり流れていたりして。


日本人は 島国根性 とディスられ

がちではあるけれど、一方では

様々なものを取り入れて、研究して

独自に工夫して大事に使って行くのが

今までの歴史。

 本来が 森羅万象に神宿る と

信じる多神教国家としてやってきた

この国は、取捨選択が上手かった筈。

その歴史と能力とを、今更


 決して使い間違えてはならない。


茲許ここもと、取り分けそう思う。



夜中に、白壁の大きな屋敷を横目に

灯の乏しい山道をむじなに留意して歩き

櫻岾さくらやまの古刹『法照寺』で除夜の鐘を

撞いたりしながら、屋台で温かい

年越し蕎麦を頂く。そして

 年明けには猫魔岬ねこまみさきの陸繋島の鳥居を

潜り、参道に吹く冷たい海風のなか

二体の狛猫が護る『根古間神社』に

参詣し、お屠蘇を振る舞われる。



我々、日本人の根底にある

大らかな寛容さの現れではないかと

  思うのだけれど。




※『法照寺』…【櫻岾奇談】の古刹

      護摩御堂家の菩提寺。

※『根古間神社』…【猫魔岬變】の

        陸繋島にある神社

   八百比丘猫やおびくにゃーたちによる猫神楽が

     奉納される。









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何もかも厭になった!! 小野塚  @tmum28

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