概要
わからないまま、読み続ける
読むたびに、物語が増えている——。
写本修復士の紙屋遥のもとに、一冊の写本が持ち込まれた。「夜見草子」。
どの目録にも載っていない、存在しないはずの御伽草子。
黄泉の国へ降り、死者の言葉を「草」として持ち帰る女の物語。
しかしその写本は、開くたびに草の数が増え、内容が変わっていく。
二年前に亡くなった師匠も、この写本を追っていた。師匠は何を知ろうとしていたのか。
そして遺された手帳の最後の頁に記された、たった二文字の言葉——。
わからないまま、読み続ける。それでもいいと、思えるようになるまでの物語。
写本修復士の紙屋遥のもとに、一冊の写本が持ち込まれた。「夜見草子」。
どの目録にも載っていない、存在しないはずの御伽草子。
黄泉の国へ降り、死者の言葉を「草」として持ち帰る女の物語。
しかしその写本は、開くたびに草の数が増え、内容が変わっていく。
二年前に亡くなった師匠も、この写本を追っていた。師匠は何を知ろうとしていたのか。
そして遺された手帳の最後の頁に記された、たった二文字の言葉——。
わからないまま、読み続ける。それでもいいと、思えるようになるまでの物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!古い写本を読み続ける時間と、言葉を待つ人たちの話。
埃と、かすかな甘さが混じった、時間の堆積した匂い。
古い紙の匂いをそう表現できるところが、この作品の好きなところだった。
『白紙の続き』は、古書修復という静かな仕事の中にある感覚を、言葉で丁寧にすくい取っていく物語だ。和紙が呼吸すること、紙に残る時間、手を動かし続けることが、特別な説明をされることなく、日常として描かれている。読むたびに内容が変わる写本という不思議な存在も、驚きや謎として強調されず、ただ「そこにあるもの」として受け止められていく距離感が心地いい。
すべてを説明しきらず、それでも名前を呼ぶこと、手を動かすこと、そばにいることを大切にする物語だった。