下半身の未知なるモノ

NOみそ(漫画家志望の成れの果て)

転生したら下半身に・・・

 トラックにはねられて剣と魔法の異世界に転生したら・・、

 下半身にが付いていたんです・・・。


 転生前・・前世の私は、

 医療関係の仕事をしていました。


 ええ・・確かに、

 患者の診察や治療の時に、

 偶然ソレに触れてしまう事もありましたよ。


 大きかったり小さかったり・・、

 ここだけの話、

 中には思わず頬ずりしたくなるモノもありましたね。


 ですが、

 まさか私自身にソレが生えるとは・・・。


「それにしても・・大きい・・・」


 前世でも、

 このサイズのモノは見たことがありません。


 それが今、

 自分の下半身に・・・。


 いままでにない未知の感覚に少々・・いえ、

 かなり戸惑っています。



 異世界転生を自覚した私は、

 まず近くの街まで行き冒険者登録をしました。


「冒険者ギルドへようこそ」


 対応してくれた受付の女性は笑顔が素敵で、

 思わず下半身のモノが未知なる反応をしてしまいそうになりましたよ・・ふう。



 とりあえず、

 冒険者登録を済ませた私は、

【薬草採取】の依頼を受けることにしました。


 新しい身体になって鼻が利くようになったのか、

 生い茂った草原の中でも、

 お目当ての薬草を簡単に見つけられるんです。


 前世で言えばヨモギ摘みのようなものでしょうが、

 未知の植物を探るという作業は、

 なかなかやりがいのあるものですね。


 ――それに、

 自然の中って何か開放的な気分になるじゃないですか。


 むき出しのアレが勝手にブンブンと揺れて、

 コントロールするのに大変でした。


 宿の部屋で一人いじっている時は、

 何の反応もしないのに・・・。



 まあ、

 そうやって何度か依頼をこなしていると、

 ある日受付さんに言われたんです。


「【魔物退治】の依頼を受けてみませんか?」

 と。


 思わずアレがしゅんとなってしまいました。


「何の罪もない生き物を殺すなんて・・・」


 私がそう言うと、

 受付さんは丁寧に説明してくれました。


 どうやら【魔物】というのは、

 前世でいう【害獣】のような扱いのようです。


 魔物は人を襲います。


 つまり魔物退治の依頼とは、

 基本【害獣駆除】という事らしいのです。


 そういう事ならば、と、

 私も割り切って、

 ロングソード片手に依頼を受ける事にしました。


 この新しい身体、

 基本的なスペックが高いのか、

 ゴブリンやホーンラビットだけでなく、

 オークやレッドボアなどの大型の魔物も難なく倒せてしまいます。


 ただ魔物との戦いに興奮するのか、

 戦闘中アレがビンビンに立つのですよね。


 スライム程度なら、

 それで叩きつぶせるほどに・・・。



 そんな風に実績を重ねていくうちに、

 他の冒険者さんたちにも声を掛けられるようになりました。


 それも、

 ほぼ若い女性に。


「ねえ、

 今度一緒に依頼を受けない?」


「合同訓練に付き合ってよ」


 という風に、

 気さくに誘われて、

 私も嬉しくなりました。


 ただ、

 それで思わずアレが反応してしまって・・、

 彼女たちもそれを見て、


「可愛い!」

 と、

 目を輝かせたりするんです。


 酒場で隣り合わせに飲みながら、

 私のアレをなでてきたりして・・・。


「ねえ・・、

 ちょっとだけいいでしょ・・・?」

 なんてうっとりした表情で・・・。


 まあ、

 気持ちいいので好きにさせてはいますが。


 時には一緒の部屋に泊まる事もありました。


 ええ、

 もちろん同じベッドで。


 彼女たちは皆、

 愛おしそうに私のアレに顔を埋め、

 安らかな眠りにつくのです。


「おやすみなさい・・・」



 ――以上が、

 私の異世界での日常です。


 冒険者としてそれなりの地位につき、

 お金もそこそこたまりましたし、

 楽しい仲間もできました。


 今私は、

 この第二の人生に満足しています。


 下半身に未知なるモノが付いた、

 新しい身体にもすっかり慣れました。


 そう、

 この獣人の身体にも。


 なぜ人間でなく獣人に転生したのか。


 きっと、

 前世の私が獣医だったせいかも知れませんね。



 ~Fin~


















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