悪魔に主人公の寿命と引き換えに願いを叶えてもらおう、という話。始めは「世界平和」などスケールの大きい願いをぶつけるが断られ、妥協の末に最後にお願いしたものは……なるほど、これこそが主人公にとっての世界平和かもしれない。そしてこれがタイトルの伏線回収に繋がっているという。巧い!手軽に読めるショートストーリーなので、ぜひご覧ください。
俺、悪魔。 これまでに何人もの馬鹿どもを、騙くらかして来た腕利きだ。今回の依頼人は…… 確かに価値のある魂だ。でもねぇ、世界平和や恒久的な幸せって、普通に言葉にするのも難しいだろうが。それにねぇ。 最後の願いは、どうしよう。俺、悪魔だけど悩んじゃう。
たった1000文字の中に、どうしようもなく届かなくて、残酷で、痛みを伴った願いが詰まっています。語り口調の文体だからこそ、1000文字を超える感情がストレートに伝わってきます。
何かと暮らした方であれば何かを育てた方であればきっと、皆様も同じ気持ちになるのかなと。私も同じ気持ちになりました。朝から泣いてしまいました。
なんて、健気で純粋なんでしょう。 猫さんは幸せですね。
生き物と暮らしていたら、飼い主はきっと皆こんな瞬間がある。だめだって分かっているけど、願わずにはいられない、そんな時が。悪魔さん、早く来てよ。頼むからさ…。
タイトルの後に[1000文字]と記載されていますが、1000文字以内に物語を完結させるのって難しいと思います。書くというより、削る作業が。そうして、本当に伝えたいことを追求して出来上がるのが1000文字小説。短いお話。でも、だからこそ心に響く力があります。そうした技術面に加えて、猫さん好きを泣かせる最後もいい。強くおすすめします!
てんとう虫。手のひらに止まっている。休まずに移動。どこに行くのかな?てんとう虫は先へ、先へ移動する。気づけば指先へ。伸ばした人差し指のてっぺん。何だ、もう登れないのか。じゃあね〜♪と、てんとう虫は飛び立つ。お天道様に向かって。命は光っている。ピカピカだ。わたしの命も、あなたの命も光っている。そんなピカピカな命。それと引き換えに悪魔と交渉できるとしたら、あなたは何を望む?
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