猫(特殊個体)は人の記憶を食べるが、その本質は猫である。
蒼い緑(ストレート)
猫(特殊個体)の視点
私に決まった名前はない。
近所のお婆ちゃんからは、にゃん助と呼ばれている。
私は女なのに。
10代の女の子には、灰丸と呼ばれている。
私は純色の灰色なのだ。
だがオスではない。
そんなに、私の顔は凛々しい作りなのだろうか?
私は転生者ではない。
猫に生まれ猫に終わる、純正の猫である。
純正の猫に、このように語る知性は無い。
私は特殊能力を持っている。
人の記憶を私は食べられる。
といっても、相手の記憶が消えるわけではない。
同じ記憶は一度しか食べられない。
食べられた人の心身には、何も影響しない。
私の自己満足で食べている。
でも一つだけ特典がある。
お腹が膨れるのだ。
野良の私にはありがたい。
こうして語っているのは、現在日向ぼっこをしているからである。
暖かい日の光の中で、眠らず、思考を巡らせることのなんと幸せなことであろう。
猫に生まれて良かった。
そういえばもう一つ特典があった。
記憶を食べればもちろんその記憶が私に備わるし、私の知性も食べるたびに上がるのだ。
私は一般人並みの知能を持っている。
私はその気になれば、IQの高い、天才と呼ばれる頭脳に至ることが出来る。
だが断る。
私の本質は猫なのだ。
働かないことこそ私の至上。
記憶を食べるだけで腹が膨れるのは上々。
今日も日向ぼっこが旨い。
私は猫(特殊個体)である。
猫(特殊個体)は人の記憶を食べるが、その本質は猫である。 蒼い緑(ストレート) @dachi4
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