短編あとがき

 短編版『アシェリーテアの物語』をお読みいただき、有り難うございました。


 長編版のさわりとして書いた短編では、タイトルロールのアシェリーテアは、ファナエラの回想シーンにしか登場しません。それでも間違いなく彼女こそが主人公になります。


 彼女はいったいどんな人物なのか。性別は女性だと近況ノートで明かしましたが、それ以外に確たる情報はありません。短編内で、凄い魔術師だな程度は分かるかと思いますが。


 拙作の『混沌の騎士と藍碧の賢者』と同じくジャンルは異世界ファンタジーになりますが、少し異なった作風になります。展開的に若干ダークな部分はありますが、徹頭徹尾ダークファンタジーにはなりません。


 また、ファンタジーの醍醐味の一つ、剣等の武具や魔術をもって激しい戦いを繰り広げる、といったことは頻度としては高くないかもしれません。


 もちろん、要所要所でそういったシーンは必ず出てきますが、あくまでアシェリーテアのある行動の末、といったところです。


 また、ファナエラが三節に区切った詠唱が、アシェリーテアにとっての最強かつ絶対的な言霊で代表格となります。もちろん、長編にはこれ以外にも効果の異なる幾つかが登場します。



 疾く疾く

 太古へと時を遡りて

 颯と颯と

 始原へと解きほぐし

 幽く幽く

 混沌の輪廻へと還さん



 この言霊をアシェリーテアが紡いだ時、いったい何が起こるのか。そもそも、どうやって唱えるのか、唱えるのはどのような場面なのか等々、物語の見せどころの一つに仕立てています。


 何となく漢字から想像できるかもしれませんね。


 補足しておくと、ファナエラたちが普段使いしている共通語ではありません。聞いたこともない言語です。それも長編で明らかになります。 『混沌の騎士と藍碧の賢者』同様、特殊言語化しています。 


 それ以外にも、魔禍獣は正式な読みがありますが、短編では漢字のままにしました。それらも含めて、ルビをどのように打つかは思案中です。ルビにすると読みにくいですからね。



 短編を読んでくださった皆さん、長編化したアシェリーテアの物語(仮)を読んでみたいとか、こんな作風だったらいいな等々、是非聞かせてください。それよりも、他の書きかけの作品を早く、等でも構いませんので。


 反応が芳しくなければ、長編化はしばし寝かすしかないかなあ。ご意見お待ちしていますね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

短編版 アシェリーテアの物語 水無月 氷泉 @undinesylph

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ