概要
だが、その剣はいつしか正義を見失い、
彼女は数多の祈りと罪を背負うことになる。
罪、後悔、祈り。
それでもなお、救いたいと願う心があった。
魔法使いの少年、導きの騎士、聖女。
出会いと別れの中で、ソフィーはもう一度「正しさ」を探していく。
光と影が交わる世界で、
聖騎士ソフィーは“守るための剣”を選び取ろうとする。
——これは、
罪を抱えた最強の聖騎士が
贖罪と再生の先で再び立ち上がる物語。
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本作は「正史」と「外伝」を交えて進行します。
外伝では、本編「正史」では描ききれない出来事や心情を補完しています。
詳細は、外伝(聖騎士ソフィー)冒頭の【外伝について】をご覧ください。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!その剣は、もう人を斬れない―正義をやめた英雄が、それでも誰かを守る物語
魔王を討ち、世界を救った聖騎士ソフィー。
彼女は“女神の剣”として、数え切れない命を斬ってきた。
すべては正義のため。
そう信じていた――はずだった。
だが、ある日。
「異教徒の村を滅ぼせ」という女神の命の前で、
彼女の剣は止まる。
そこにあったのは、
邪悪ではなく――ただの暮らしだった。
笑う家族。
泣く子ども。
守ろうとする人々。
ソフィーは間違っていない。
女神の命も、理屈としては正しい。
それでも――人は泣く。
読んでいて感じたことは、
人は、間違えたあとでも生きていい。
正しくなくてもいい。
誰かを守れるなら、それで――。
圧倒的なのは、感情描写の濃さ。
罪、後悔、祈…続きを読む - ★★★ Excellent!!!信仰を信念に持ち替えて。
女神の導きのままに魔王を討伐し、背信者を制圧してきた聖騎士の一人・ソフィー。
彼女の信仰心にも、忠義にも、信念にも、一点の曇りも、それから迷いもなかった。
ソフィーには愛する家族がいる。優しい夫と可愛い娘だ。
あるとき、彼女は気付く。
自分が排除してきた人たちにも、護るべき存在がいた。
そして、疑念を抱く。
己の正義は正義たりうるものなのか。
それでも、ソフィーは戦う。
日常の象徴たる焼きたてのパンの香りから離れることになろうと、ソフィーは戦う。
戦い、迷い、戦い、考え。やがて彼女は進むべき道を見つける。
それまでのように手折るのではなく、これからは護るために。
恵まれた体躯も力も、ただ人々…続きを読む - ★★★ Excellent!!!正義の名の下で揺れる心を描く叙事録
少しずつじっくり読み進めたいと思い、現在は第二章「魔王討伐」まで拝読しています。
タイトルに「叙事録」とある通り、単なる勧善懲悪では括れない、どこか壮大なテーマが感じられる物語だと感じました。
また、文章や描写も丁寧で、気づけば物語の空気に引き込まれていました。
第二章では、女神の啓示のもと、魔法使い、騎士たちを討伐していく流れが描かれます。
しかし彼らは単なる「悪」としてではなく、家族を持つ一人の人間としても描かれており、その現実を抱えたまま正義の名の下に刃を進めていく描写が胸に残りました。
討伐のたびに女神へ勝利を報告する一方で、主人公の内側には影のような感情が芽生えていく。
盲目…続きを読む