ホルモン!
オリーブ
第1話 「独占欲の檻にて」ドーパミン × バソプレッシン
雨上がりの夜、
バソプレッシンの部屋は静かだった。
濡れた傘を玄関に立てかけ、
彼は濡れた髪を軽く払いながら、
部屋の明かりをつけた。
そこに
ソファに座る、
ドーパミン。
「ただいま。
勝手に入ってごめんね?」
「……お前は、遠慮というものを知らないのか」
バソプレッシンは眉間に皺を寄せた。
ドーパミンは濡れた傘を覗き込み、
「雨、すごかったでしょ。
風邪ひいてない?」
そんな言葉を軽々しく言った。
バソプレッシンの胸に、
小さな火がつく。
“心配されて嬉しい”
そんな単純で弱い自分を、見破られたようで。
「勝手に入るなと、何度言えば……」
声は低い。
だが、その奥には震える独占欲が潜んでいた。
ドーパミンは立ち上がり、
彼の濡れた手を取った。
「ごめん。でもさ、
君の部屋に来ると、
なんか……落ち着くんだよね」
その言葉は、
バソプレッシンの胸の奥に直接刺さる。
「……お前は、そうやって誰にでも」
「誰にでも、じゃない。
君だけだよ」
バソプレッシンの瞳に、
揺れる影が映る。
「俺は……
一度好きになったら、
全部欲しくなる男だぞ」
「知ってるよ。
そういうところ、好きなんだよね」
その瞬間、
バソプレッシンの中で何かが弾けた。
彼は強く腕を伸ばし、
ドーパミンの腰を引き寄せる。
壁に押しつけられるような形で、
唇を奪う。
最初から深く、
荒く、
ほとんど噛むような激しさ。
舌を絡め、奪い、
支配するようなキス。
ドーパミンの指が彼の濡れたシャツを掴み、
息が乱れる。
(これ……すごい……)
バソプレッシンはキスの途中で囁く。
「離れるな。
俺以外を見るな。
全部……俺のものだ」
その独占の熱に、
ドーパミンは身体の芯から震えた。
(ああ……こういう強さに、弱い)
キスは何度も深まり、
最後には額を合わせたまま、
互いの呼吸を奪い合った。
「ドーパミン。
お前が欲しい」
「……全部あげる。
君になら」
独占欲と欲望の交わる場所で、
二人のディープキスは、
檻の鍵となった。
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ホルモン! オリーブ @olive3310
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