生前の行いが良かった人は、死後に天国へ行く――
それは宗教上の寓話だと思われてきた。
けれど、この物語のカナリヤは、まさに死後の世界を歩いていく。
ネクロマンサーと共に、天国としか思えない場所を。
鼓動を刻まない冷たい心臓が、いつしか熱い想いを歌いだす。
そんな再生の物語が、この作品には静かに息づいている。
ただし、この天国の野原に咲くのは人食い植物。
白馬の王子さまの乗り物は、黒銀のドラゴンだ。
ラブラブなデートも、なかなかにスリリングである。
それでも、ネクロマンサーの愛は不器用で、どこか可愛らしい。
優しさは押しつけがましくなく、救いは声高に語られない。
ツライ現実を生きている私たちの癒しに、
少しだけブラック成分を含んだラブストーリーはどうだろう。
気づけば最新話まで完走していました。
冒頭、あまりにも救いのないカナリヤの運命に「なんて酷いことを……!」と拳を握りしめましたが、そこからの展開が最高すぎました。
この物語の魅力は、なんといっても「ギャップの黄金比」です。
死者を操る恐ろしいネクロマンサー・サリオン様。
その実態が、「初めての恋に空回りする、不器用な大型犬(ただし最強)」 だなんて、誰が予想できたでしょうか?
彼がカナリヤに向ける「溺愛」は、もはや暴力的なまでの直球。
自信のないカナリヤの心の氷を、物理(圧倒的愛)で溶かしていく様は、見ていて清々しい!
不幸のどん底にいたカナリヤが、少しずつ、本当に少しずつ「幸せ」を受け入れていく過程に引き込まれていきます。
読み進めるうちに、「頼むからもっと幸せになってくれ! 何なら私が城の壁になって見守りたい!」 という謎の親心が芽生えること間違いなしです。
シリアスな導入ですが、その先には極上の「癒やし」と「再生」が待っています。
「最近、心温まる物語を摂取していないな」という方。
ここです。ここに極上の温泉(沼)が湧いていますよ!
3話までの辛さを乗り越えた先にある、4話からの「第二の人生(溺愛ライフ)」を、ぜひ見届けてください。
私は引き続き、正座して二人の幸せを見守らせていただきます!
1章まで読んでのレビューです。
追放から始まり、読み始めたら止まらないタイプでした。
無実の罪を着せられた令嬢が命まで奪われてしまう展開はつらいんですが、そこからネクロマンサーに“人形として蘇るはずが、意識ありで復活”っていう流れが最高に気になる…!
ネクロマンサーの寵愛も重すぎず絶妙で(いや、ちょっと重いかもしれない)、魔物たちも愉快でかわいくて、暗い始まりなのに読後感がちゃんと明るいのが好きです。
主人公が人生を立て直していく感じも応援したくなります。
1話ずつの長さもちょうどよくてサクサク読めるし、情景もスッと頭に入ってくるので読みやすさも◎。
追放した家のその後も含めて、続きが気になりすぎます。
無実の罪で由緒正しき伯爵家を追放された主人公、カナリヤ。
途方に暮れながらも彷徨い続ける中で何者かに殺されてしまう。
死体となったカナリヤを見つけたのは、ネクロマンサーであり魔王の魂を宿らせる辺境伯のサリオン。
カナリヤを見て一言、彼は言った。
「可愛い」と。
序盤の追放描写はかなり陰鬱ですが、それ以降のサリオンとカナリヤの描写はとっても明るくて、さらに「可愛い」と言い続けるサリオンに対し、自信の無いカナリヤがたじたじになる姿を見てるとこちらもニヤニヤしちゃいます!
さらに、サリオンの屋敷に居る魔物たちも、個性豊かでみんな元気、読んでいるだけで元気をもらえるような、底抜けに明るい作品です!