坊ちゃん、これは造りものの体です

長門拓

坊ちゃん、これは造りものの体です

 少年は慎重に狙いを定めて、玩具おもちゃの銃の引鉄ひきがねを引いた。彼女の心臓に架空の鉛玉が撃ち込まれた。

 彼女はわざとらしいうめき声を上げながら、ところどころが欠けてぼろぼろになったコンクリートの廃墟の上に倒れる。

「うわあ、やられましたぁ!」

 少年は敵の陣地に手作りの旗を立てる。幾多の屍の上に、ようやく平和が訪れたのだ。何となくそういう感慨かんがいに浸り、夕焼けが目に沁みる。

「さ、もうそろそろ帰りましょうね」

 屍が息を吹き返す。少年としてはもうちょっと空想に浸っていたかったので、口をすぼめて不満げな仕草をする。

 しかし彼女は切り替えが早い。少年よりも二回りは年上の見た目の家庭教師はあらゆる面で「ゲンジツテキ」だ。

「ノエミ、まだ遊ぼうよ」

「だめですよ、レオニス坊ちゃん。日が暮れる前に帰らないと、怖あいお化けにさらわれちゃいますよ」

「またそんなこと言ってる。お化けなんているわけないじゃないか」

「あら、お化けが怖くて夜通ししがみついていたのはどこの誰でしたっけ?」

「あ、あれは、子どもの頃の話じゃないか!」

 半年ほど前のことを揶揄からかわれて、顔から火が出るほどに恥ずかしくなる。その顔を見られないようにと、レオニスはずんずんと大股で歩いた。ノエミは後ろを付いて歩きながら、くすくすと笑っている。

 オレンジ色の夕焼けが二人の影を長く伸ばす。


 レオニス少年は亡国の王子だった。とは言え、独裁体制を揺るがしたクーデターが起きてから、わずか一週間で支配階級が皆殺しになった時点で、まだ二歳と三か月だった。だから往時の記憶もほとんどないし、帝王教育のようなものも受けてはいない。

 亡き王と王女は、まだ二十歳にもならない見た目の、側仕えの女性に希望を託した。

「いずれ時機が訪れるまで、この子を安全な場所にかくまうのです。わが王家の血筋を絶やしてはなりません」

 そう命令を受けた黒髪の女性ノエミは、表情を変えずに、忠実にその言葉に従う。良質の絹の産着うぶぎにくるまれた男の子を優しく受け取る。

「わかりました、ご主人様」

 そう告げると、ノエミに全幅ぜんぷくの信頼を置いている夫妻はほっと胸をなでおろし、小瓶から藍色の毒をひと息に飲み干した。敵の手にかかって死ぬよりは、自らで誇り高く幕を下ろすことを選んだのだ。

 ベッドに横たわったままもう動かない夫妻を見つめ、ノエミはなお表情らしきものを見せない。

「……時機とは、どのような時機でしょう」

 おそらくそのような時機は訪れないだろう、とノエミは漠然と考える。王家が属していた少数民族の数十年に及ぶ特権的な圧政は、民族浄化という形での殲滅せんめつによってあがなわれるだろう。王家がこの数十年で流した血の総量よりも、遥かに多量の血がこれから流れることになるだろう。

 革命とはそのようなものだ、とノエミの冷徹な頭脳は認識していた。

「……それはそれとして、命令には従いましょう。この国にはもう安全なところなどないでしょうから、逃げるとするなら海外ですかね」

 夫妻の事切れた寝室を後にし、大広間を抜けた辺りで焦げ臭い匂いがした。暴徒がもう火を付けたらしい。

 ノエミは窓辺のレースのカーテンを勢いよく剥ぎ取り、それで王子を背に結わえ付ける。

「……王子、しばらくのご辛抱を」

 颯爽さっそうと窓から身を躍らせるノエミが立ち去った宮廷跡には、闖入ちんにゅうした暴徒の見るも無残な遺体がいくつも残されていたと言う。


 ノエミが調理した魚を美味そうに頬張りながら、レオニスは訊ねる。

「僕もノエミのように自分で魚を獲れるようになりたいな。今度教えてよ」

 彼女は魚の焼き加減を絶妙に調整しながら、

「何度も言いましたが、坊ちゃんは魚を獲れるようになる必要はありません。大事をす者は小事にこだわらないものです。魚や獣は私がいつでも獲って来てあげますからね」

「ノエミの言うことは難しくてよくわかんないや。僕だってノエミの役に立ちたいんだよ」

 ノエミは淡く微笑みながら、随分と優しい子に育ったものだと心に思う。しかし王族としてそれは致命的だとも感じる。そのことが気がかりではあるが、口に出して言うことはない。おそらく言っても意味がない。王家は既に滅んだのだ。

 食事を済ませ、恥ずかしがるレオニスの裸体を水辺で清めてやる。いつもと違って体の正面を見せたがらない。ノエミはそれとなく察する。

「恥ずかしがらなくてもいいんですよ。大人の男としての生理現象ですから」

 レオニスはうつむいたまま、しかし月光に濡れたノエミの、妖しく艶美な体躯をしばしば横目で盗み見た。ノエミはその視線をさえぎらず、心ゆくまでみずからの曲線を眺めさせた。心にはあるやましさを抱えながら。


「坊ちゃん、これは造りものの体ですよ……」

「知ってるよ。でも、僕には本物としか見えない……」


 精通せいつうの滴りが水に漂った。ノエミはそれを手ですくって、不思議なものを見る目つきで眺めた。



   〇



 ノエミがあり合わせの材料でこしらえた寝袋に包まれ、レオニスは瓦礫の奥深くで安らかに眠っている。

 傍らで寝ずの番をするノエミの内部信号が反応する。何者かが接近していることを彼女は知覚する。せいぜい十数人といったところか。

「……性懲りもなく」

 そう呟くノエミの目が暗闇の中で光った。彼女は立ち上がり、おもむろに愛用のナイフを胸元の隙間から取り出す。合成皮膚が観音開きになり、銀色の回路がのぞいた。

 夜の闇を切り裂くように彼女が駆け抜けると、しばらくの静寂の後、其処此処そこここで銃声や甲高い叫びが切れ切れに聞こえた。しかし、レオニスの深い眠りを妨げるほどのものではない。

 事は数分で済んだ。

 洞窟のように入り組んでいる瓦礫の奥に戻ったノエミの顔には、誰のものとも知れぬ血しぶきが彩られていた。

「侵入者の排除完了、と」


 ノエミの属していた王国では、宮廷で働く家令や侍女の大半をアンドロイドが占めていた。猜疑心さいぎしんの強い王家の常として、どうしても生身の人間に信を置けないらしい。

 彼女もまた、そういった存在としてこの世に生を受けた。

 機械ベースの構成体に電子DNAコードを介在させることで、理論上はどのような種類のアンドロイドも選択可能となる。多くの欠陥品がスクラップとなり、武力と知性が遥かに平均を上回る機体がたまたま製作されるに至った。

 初期登録者の命令には基本的に服従する。ノエミの場合、今は亡きレオニスの母がそれに当たる。

 王女は生まれたばかりの王子の警護と教育を、このアンドロイドに一任した。

 王国の彼処かしこで叛乱の狼煙のろしが上がるのは、それから間もなくのことだった。



   〇



「ねえノエミ、今度はどこに行くの?」

 旅支度を終えた二人が焚火の傍らで談笑している。彼らの間では、もう何度も繰り返された日常だった。

「そうですね。もう海外にも手配書が行き渡っているようですから、いっそ南米辺りに潜伏するという手もあります」

「そこって遠い?」

「地球を一周して裏側に回るぐらいには遠いですね」

「ふうん」

 レオニスはいまいちピンと来ない顔つきで、ノエミの淹れた自家製のお茶を啜っている。「あーあ、早く大人になりたいなぁ。そうすれば戦争で悪い奴らを皆殺しにして、ノエミと一緒に落ち着いて暮らせるのに」

 ノエミはその言葉にちょっと驚いた。つい最近までおねしょをする赤ん坊だと思っていたのに、世間知らずとは言えなかなか勇ましくなったものだ。戦争ごっこが功を奏したのかと微笑ましくなる。

「あわてて大人になることはありませんよ。人間の一生は短いですからね。ゆっくりと育ってくださいまし」

 その何気ない言葉に、アンドロイドと人間の間の溝を感じて、ふと寂しくなるレオニスだった。


「ノエミ、僕たちずっと一緒だよね」

 旅の道すがらにそう訊ねるレオニス。ノエミは首を傾げるような仕草をする。

「もちろんですよ。坊ちゃんが大きくなって奥さんができても、子どもやお孫さんができても、私はずっとお側にいますからね」

「でも僕は……」

 でも僕はノエミと結婚したいんだよ。そう言いかけて言葉を呑み込んでしまう。ついこの間までは息をするように言えていたはずの、幼い約束を紡げなくなる。

 そんな彼の心中を知ってか知らずか、彼女は無言のまま、レオニスのまだ幼い手を握る。循環オイルの温もりが、合成皮膚越しにレオニスの肌を通して伝わる。レオニスは離れ離れにならないように、しっかりとその手を握り返す。



   〇



 幾年を重ねても、二人の歩みが南米にたどり着くことはなかった。そうなる前に二人の道が別たれる時が訪れたからだ。

 きっかけはレオニスのわがままだった。そして戦争だった。

 彼らが偽名で滞在している辺境の古都でも、義勇兵が広く募られるようになるくらいには、新しい戦火が欧州を席巻せっけんするようになる。

 年頃のレオニスはヤンというありふれた名の一兵卒として、ノエミの許から巣立った。


「もう君に子ども扱いされるのは嫌なんだ。僕だってノエミを守れる男になりたい。それに、この戦争に行けば何かが変わる気がするんだ」


 言葉の限りを尽くして引き留めようとするノエミの手を振り払って、彼は幼い頃の戦争ごっこの続きをしに出かけたのだった。

 力ずくでも止めるべきだったのだ、とアンドロイドにしては珍しく悔やんでいる。

 戦時統制下の監視と密告の日々の中で、鬱々とした日々を送っていたノエミの身許が露見するのに、そう時間は掛からなかった。

 憲兵に踏み込まれたあばら家で、ひとまずはしらばっくれてみたものの、レオニス専用の調度品を壊されたことで自制が効かなくなった。


「……性懲りもなく」


 目の前がふと暗くなった。このところ稼働限界に近い動作に入ると、視野がかすむようになっている。オイルの漏出だろうか。

 だからと言って虫けらを排除することに支障はない。機械と違って人間は余計な音を立てすぎる。これでは狙ってくださいと言ってるようなものだ。

 あらかたの侵入者の息の根を止めると、血まみれの服を持て余しながら、どこか良いジャンク屋はなかっただろうかとぼんやり考えた。



   〇



 過去からの侵入者が四六時中、ノエミの視界を亡霊のように横切るようになった。

 ノエミの内部記録では、戦闘時により効率的な動作を可能にするために、何万というパターンが情報として収められている。ノエミの手によって命を絶たれた侵入者は一人残さず、次の侵入者の排除のために役立てられる。

 その回路が視界情報と混線を起こした。

 もうこの世に存在しない侵入者たちが、次々と路地の陰から現れる。木々や建物の隙間から銃を構える。時には空の彼方から地上に降り立つ。

 反射的に体が反応して、彼らの首元をナイフで切り裂くが、そこにがらは見当たらない。

 

「……これでは、坊ちゃんを笑えないですね」


 その言葉に反応したのか、傍らに幼いレオニスがしがみついた。夜の暗がりの中でお化けを怖がり、涙目でノエミを見上げている。

 レオニスはもう年頃の青年となったはずだから、これが現実のレオニスであるわけがない。それでもノエミは優しく、柔らかい手つきで、その幻の髪を撫でる。


「大丈夫ですよ。あの時はわざと怖がらせてすみませんね。本当はお化けなんてこの世にいないんですよ」


 そういう矢先にまた新しい刺客が背後から接近している。レオニスを守るためにはこの亡霊を容赦なく排除しなければならない。振り向きざま現実としてのナイフの切っ先を横に滑らせる。

 違う。今のは本物の手応えだった。首の傷跡から零れ出る真っ赤な血潮。どこかの農夫だろうか。いや、こんな姿をしておいて私を油断させようとしたに違いない。歩き方が訓練を受けた者のそれだった。しかしその認識ですら、混線から来る幻でない保証はどこにもない。

 そもそも私は誰なのだろう? 何のために排除を繰り返しているのだろう?

 私はあなたを守るために作られた。

 あなたを健やかにお育てするのが、私に与えられた役目。

 あなたは他の有象無象とは違う。貴い王家の血が流れている。

 それを次代に引き継がなければならない。

 そのためになら、どんなことでも成し遂げなければならない。


 問いと答えが目まぐるしく入り乱れる。しかし私という機体の根幹に関わる命題だけは、決して損なわれることのないように、幾度も定義を繰り返す。

 あなたの側にいなければならないのに、どうして私はあなたと離れ離れになってしまったのだろう。

 か弱く、頼りなく、幼すぎるあの手を、どうして手放してしまったのだろう。



   〇



 古い教会を利用した野戦病院に、ヤンと名乗るレオニスは長らく横たわっていた。丘のかげから飛んできた砲弾で片腕と片目を失くし、生死の境をさまよっていた。もうこれまでかと観念し、戦友の青年に愛する女性ノエミへの言付けを頼んでいたが、歩けるようになった頃にはその彼が既に埋葬された後だったらしい。

 戦火は日を追って激しくなり、負傷兵の介護にレオニスも駆り出された。

 夜昼となく酷使され、へとへとになり、崩れかけた聖母像の傍らで泥のように眠る。

 その聖母のおもかげが、どこかノエミに似てるなと思いながら、彼女の皮膚の感触を夢に抱く。

 戦場に飛び回る悪夢から身を隠すように、ひたすら彼女のことを想った。


 ある日の夢で、幼いレオニスは戦場を駆けていた。そこには二つの戦場があり、青年のヤンが遠くから声高に呼びかけている。

「そこから先は本物の戦場だ。空想の戦場から出てはいけない。愛する人の手を離してはいけない」

 けれども好奇心旺盛な少年は、溌剌はつらつとした心の赴くままに軽々と境界線を飛び越える。

「悪い奴らを皆殺しにするんだ。沢山の屍の上に平和を築くんだ。あなただってそうすることを望んでいたじゃないか」

「本物の戦場は君の考えているようなものじゃない。良い奴も悪い奴もなかった。敵も味方も人間だった。弱い君なんかに皆殺しなんてできるはずがなかったんだ」

「だけど戦争ごっこをすると、ノエミが喜んでくれるんだ。彼女は僕に勇ましく育ってくれることを望んでいるんだ」

「ノエミのせいにするんじゃない。他愛なく戦争ごっこをして楽しんでいたのは、他ならぬ僕であり、君だ。他の誰でもない」

 二つの戦場の論理は平行線を辿ったまま、夢は破られた。耳を裂くような負傷兵の叫びが聞こえたからだ。

 荘厳な装飾の剝がれかけた戸口に、血まみれの女性が佇んでいた。合成皮膚のところどころがえぐられ、欠損し、内部からは銀色の回路が垣間見えている。崩れた屋根から射す月の光が、壊れかけのアンドロイドを妖しく照らしている。

 ヤンが彼女を見るより先に、彼女の無機質なまなざしがヤンを捉えた。


「やっと、見つけました……」


 歩み寄るノエミに立ちふさがる負傷兵や看護師が、容赦なく彼女の手で切り刻まれる。

 瞬時に野戦病院は、阿鼻叫喚あびきょうかん坩堝るつぼと化した。

 ヤンは聖母像の傍らで立ちすくんだまま、身動きもままならない。夢の続きにしては生々しく、現実にしては絵空事めいている。

 そうしている間にも、ノエミの凶刃が幾度も宙を斬る。

 ノエミが通路の半ばに至ると、ヤンは何かを叫びながら突進し、愛する人を抱き留めるようにしながら地面に組み伏せた。

 ノエミの抵抗はなかった。口元からは絶えず「性懲りもなく、性懲りもなく」と呟く声が聞こえていたが、やがてはそれも止み、目の前の青年の顔を真っすぐに見つめた。


「……坊ちゃん、こんなにひどい怪我をされて……」


 ノエミの手がヤンの左肩の付け根から、もうそこにないはずの肘や手首、指先の幻をなぞる。左目に巻かれた包帯の血の跡に優しく触れる。


「……もういい、もういいんだノエミ……」


 ヤンは子どものように泣きじゃくりながら、彼女の固い首筋に顔を埋める。ノエミは赤児をあやすように、血まみれの手で彼の背中をさすっている。

 数分ほどして、彼女がこう囁いた。


「……坊ちゃん。二つ、お願いがあります」


 ノエミは軋む手を機体の腹部の辺りに差し入れると、ズタズタの内部から銀色の珠をそっと取り出した。野球のボールほどの大きさのその珠はわずかに温かく、心なしか暗がりの中で光をまとっているようにも見える。しかしそれはただの錯覚かも知れない。

 これは私の形見です、と青年の耳元で告げた。どうか大事にしてくださいと付け加えることも忘れない。ヤンは頷いてそれを受け取る。

 続いて彼女は、自らの殺害をこいねがった。


「私はもう……壊れてしまいましたから、このままでは坊ちゃんにも、危害を加えかねません。胸のところにコアがありますから、そこをうまく破壊してください……」


 僅かの逡巡しゅんじゅんの後、ヤンは涙を拭いて立ち上がる。ふらつく足取りで散らばってる床を探り、手頃な軍用拳銃を手にした。

 ノエミの胸に狙いを定めながら、ヤンはかつて自分がレオニスとして、彼女の側で暮らしていた幸せな日々のことを思い起こしていた。あんなに満たされた日々がこんな末路に繋がっているなんて、誰に想像できただろう。

 そしてノエミは思いのほか安らかな笑顔を浮かべながら、愛する人の裁きが訪れるのをただ待ち受けていた。そして最後の瞬間に思い描いていたのは、形見として渡した珠の行く末だった。

 それはアンドロイドには似つかわしからぬ空想でもあった。いや、もしかするとレオニスが少年の日に初めて精通を迎えたあの日から、ずっと一つのプランとして保たれていたものかも知れない。水辺に滴った少年の子種をこっそりと、彼女は『保険』のつもりで、凍結乾燥して珠の内部に保管しておいたのだった。さらに、自らの電子DNAコードも一緒に同封してある。

 染色体もコードも同じ『情報』である以上、結ばれ合わないと誰に言えるだろう。

 今の技術では不可能であったとしても、今日より明日、明日よりさらに明日、数えきれないほどの年月を重ねたその果てに、私と坊ちゃんの情報が結ばれ合えるならば……。

 それはどんなにすばらしいことだろう。


 青年は慎重に狙いを定めて、本物の銃の引鉄を引いた。彼女の心臓に現実の鉛玉が撃ち込まれた。



   終

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