読み始めた瞬間から、発想の広がりにわくわくさせてもらえる掌編でした。子ヤギの素朴な視点で語られる出来事が軽やかで、ページを追うごとに世界が自然と遠くまで開いていくように感じます。言葉遊びや思わぬ出会いのくだりもくすっとさせられて、物語に引っ張られる楽しさがありました。読み終えたあとに、少し肩の力が抜けるような、明るい余韻が残る一編です。
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