そして、今もずっと貴女を探し続ける。

これは作者を知る者ならばピンと来る筈。
『彼女達』の不穏な出会いの物語。
オカルトに並々ならぬ興味を持つEは
不思議な力を持つという噂の神社の末裔Kに
ちょっとした悪戯を仕掛ける。

 否、これは紛れもない呪いの儀式。

     神様やお化けは本当にいるの?

少女の幼気な興味は、あってはならぬ
モノを呼び寄せる。

 そこは、此岸と彼岸の境界線。

夕闇迫る神社の鳥居。

惟より先には入られぬ、行きは良いよい
帰りは怖い。
 おトモダチが探しているよ。

在らぬ世界へ自らが開けた穴には
赤黒い色に塗れた臓物と米。


彼女は言う。

「此処は此岸と彼岸の境。その境界を

      断つ。」


そして、今も尚ずっと 彼女 を
 探し続けている。


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