てるてる坊主の証言

第1話 常識を考えてお願いしてよ～

　ボクは『てるてる坊主』って皆に言われている、神様の御使いです。

　「明日天気にしておくれ」ってお願いされる、有難い存在でもあります。

　でもハッキリ言って、晴天にするお願いなんて聞きたくありません。

　だって考えてみてよ～　(｡◕ˇдˇ​◕｡)/

　誰でも簡単に作れるからって、ボクを大量に作っては、軒下に首吊り状態で吊るされて、ず～っと放置されるんだよ。

　下手すると、逆さに吊るされることだってあるんだよ。

　これって、どう考えても『残酷な虐待』でしょ！

　君たち人間に同じことをしたら、絶対に死んじゃうんだよ！

　ボクにお願いをして、明日の天気を晴天にして欲しいんでしょ？

　ならば、態度で示してよ～

　神様や仏様にお願いするときは、いつもどうしてる？？？

　首吊りになんて絶対しないでしょ！

　奉られたい訳では無いけど、もう少しお願いの仕方を考えて欲しいかな～

　そうしたら、出来るだけ晴れになるように、いっぱいガンバルからさ～　(*^▽^*)

　でもね、同じ地域で厳かに『雨乞いの神事』なんてされちゃうと、ボク負けちゃって雨になっちゃうだけどね。

　神様って人間界の『お酒』と『舞い』が大好きだから、お神酒をお供えされて、雨降らしの奉納舞なんて舞われちゃうと、酔った勢いで神力使っちゃうんだよ～

　そういえばさ～、ボクの童謡も作ってもらえたんだけど・・・

　歌詞がチョットね～

　いくらなんでも「それでも曇って泣いてたら、そなたの首をチョンと切るぞ」は無いよね～　(´◉◞౪◟◉)

　ボク的には、これは常識的にも絶対にあり得ないって思うよ～

　人間の残酷さを如実に表しているようで、この部分はイヤで嫌いだから、絶対に歌わない歌わせないでね～

　小さな子どもたちの情緒教育・道徳教育にも、確実に悪影響を与えるよ！

　もっと優しく物事を考えてくれないかな～　<m(__)m>